Miroはニューヨークで開催されたイベント「Canvas 25」にて、AIを活用した新たな機能群「AIイノベーションワークスペース」と「Miro for Product Acceleration」を発表した。これらの新機能により、MiroはAI協働型プラットフォームとして進化し、組織のプロジェクト推進や製品開発の効率化を図る。
AIイノベーションワークスペースは、チームでのAI協働を促進する複数の機能を統合したものだ。主な機能は下記の通り。
- フロー:複数の段階からなるプロセスを自動化するビジュアルAIワークフロー。全ステップの可視化、編集、制御が可能
- サイドキック:特定のタスク、業務、プロセスに関する専門知識を備えた対話型AIエージェント。あらかじめ用意された専門エージェントから最適なものを選んで利用するか、ユーザー自身の業務や専門分野に合ったAIエージェントを自身で作成することもできるという
- 選べるAIとナレッジ:Miroのプラットフォームを離れることなく、既存のエンタープライズ向けAI機能を相互に連携、強化する、共同作業に最適な統合レイヤー。利用できるのは、AWS、Microsoft Azure、GCPのいずれかでホスティングされたOpenAI、Anthropic、GeminiなどのAIモデルや、Glean、Amazon Q、Gemini Enterpriseなどの内部AIナレッジソース
- MCP(モデルコンテキストプロトコル):Miroを他のエージェント型プラットフォームと連携させて、情報の読み取り、書き出しを行う。Cursor、GitHub Copilot、Devin、Windsurf、LovableなどのツールでMiroのコンテキストを活用し、エージェントによるコードの作成を迅速化する。これは、Miro独自のMCPサーバーによって提供されるとした
Miro for Product Accelerationは、プロダクト開発向けに特化したAI機能群となる。「Miro Portfolios」で戦略と業務の整合性を図り、「Miro Insights」で顧客データ分析や最適な意思決定支援、「Miro Prototypes」で素早いプロトタイピングを支援。また、「Miro Specs」により、チームの文脈情報を技術仕様へ変換しAIコーディングツールとの連携も可能とした。
Miroの新機能は、部門ごとに断片化しがちなAI活用を、チーム単位、組織単位で連携させる点が特徴だ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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