SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

  • Security Online
  • DB Online
  • 財務・会計Online
  • ニュース
  • 新着記事一覧
  • イベント

    Security Online Day 2026 Spring
    2026年3月17日(火)オンライン開催予定

    • 酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

      酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

    • IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

      IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

    • Next エンタープライズAI

      Next エンタープライズAI

    • 待ったなし!「新リース会計基準」対応への一手

      待ったなし!「新リース会計基準」対応への一手

    • 2025年のトップランナー35人が見据える今と未来 年末特別インタビュー presented by EnterpriseZine

      2025年のトップランナー35人が見据える今と未来 年末特別インタビュー presented by EnterpriseZine

  • ブログ

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Security Online Day 2026 Spring

2026年3月17日(火)オンライン開催予定

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2025年夏号(EnterpriseZine Press 2025 Summer)特集「“老舗”の中小企業がDX推進できたワケ──有識者・実践者から学ぶトップリーダーの覚悟」

EnterpriseZine Press

ダッソーとNVIDIAがねらう「産業AIの覇権」 鍵は“世界モデル”とフィジルカルAIの実現に

「3DEXPERIENCE World 2026」現地レポート

3つの「AIバーチャルコンパニオン」を発表 CADもバイブコーディングの時代へ

 3DEXPERIENCE Worldでは、SOLIDWORKSの新しい機能も発表された。

 先述の通り、ダッソー・システムズが推進するジェネレーティブ・エコノミーにおいて、3D UNIV+RSESが基盤となり、同社が長年にわたって蓄積してきた設計データやドキュメント、製造ノウハウを仮想化することで「ナレッジの工場」を実現する。ここにアクセスするのが「AIバーチャルコンパニオン」だ。

「3D UNIV+RSE」は3D CADでスタートした同社の第7世代の技術という位置付けだ
「3D UNIV+RSES」は3D CADでスタートした同社の第7世代の技術という位置付けだ

 同社は、2025年のイベントで「AURA」としてバーチャルコンパニオンを発表しているが、今回は「LEO」と「MARIE」が新たに加わった。AURAとあわせ、3つのコンパニオンが設計から製造、規制対応まで包括的にエンジニアリングワークフローを支援する。ダロス氏は「AIはエンジニアを置き換えるのではなく、エンジニアの能力を増幅させるものだ。エンジニアの知識やノウハウ、判断、経験こそが最も価値ある知的財産となる」と強調した。

 AURAとLEO、MARIEは、それぞれ異なる専門性を有している。AURAは要件管理からプロジェクト管理、変更管理まで、ナレッジとコンテキストを統合する役割を担う。LEOはエンジニアリング推論に特化しており、力学や構造、モーション、シミュレーション、製造に関する専門知識を提供する。そしてMARIEは材料科学や化学、配合、規制といった科学的専門分野を担当する。なお、AURAは(Assisting You to Realize your Ambitions)の略で、LEOはレオナルド・ダ・ヴィンチ、MARIEはマリー・キュリーに因んだネーミングだ。

 講演では、ダロス氏が3つのコンパニオンに「電動ハイドロフォイル(e-foil)ウィングにはどの材料を使うべきか」と問うと、AURAは「カーボンファイバーは強度、軽量性、耐水性のバランスが取れている」と一般的な回答を返したのに対し、LEOは「強度対重量比の最適化と流体抵抗の最小化が必要。エポキシ樹脂を使った一方向カーボンファイバー複合材が、剛性と疲労耐性の面で理想的」とエンジニアリング視点で答えた。

 また、MARIEは「密度、弾性率、水による劣化への耐性が重要な要素。カーボンファイバー強化ポリマーは密度1.6g/cm³で引張強度に優れている」と材料科学の観点からデータを提示。このデモンストレーションを踏まえ、ダロス氏は「イノベーションは異なる視点の対立から生まれる。これがバーチャルコンパニオンによる協働の仕組みだ」と説明する。

 続いて、SOLIDWORKSのCEOであるマニッシュ・クマール(Manish Kumar)氏が登壇すると、LEOの能力をライブデモで披露した。

SOLIDWORKS CEO マニッシュ・クマール(Manish Kumar)氏
SOLIDWORKS CEO マニッシュ・クマール(Manish Kumar)氏

 PDFの2D図面をクリップボードに貼り付けると、LEOは自動的に図面を解析。タイトルブロックやアイソメトリックビューを除外しながら、スケッチとして保持すべきセグメントを識別してみせた。さらに、すべての寸法を自動抽出すると、編集可能な状態で表示してくれた。

 クマール氏が「スケッチを作成」と指示すると、LEOは数秒で完全パラメトリックな3Dモデルを生成。同氏は、「これは過去の膨大な設計データに基づいて学習したモデルだ。完全にパラメトリックな状態で寸法を変更できる」と説明する。

 続いて、「このパーツに対して性能解析を実行できるか」と尋ねると、LEOは線形静的有限要素解析(FEA)を実行し、応力分布を画面に表示した。従来ならメッシュ生成や材料特性の定義、境界条件と荷重設定、ソルバーによる計算実行などが必要だったが、実験計画法を使って類似パーツを大量に作成・学習させたサロゲートモデルにより数秒で完了するとクマール氏は強調する。

 他にも、ウェアラブル医療機器の落下試験シミュレーションなど、「従来は深い専門知識が必要だったが、AIがガイドして荷重や拘束を設定し、物理的整合性を保ちながら解析できる」とした。特に規制対応が重要となる医療機器分野では、LEOが規制に関するドキュメントを読み込むことで要件を自動生成し、システム要件や設計コンポーネントへのトレーサビリティリンクを提案してくれるという。

医療機器の落下試験のシミュレーション
医療機器の落下試験のシミュレーション

 水槽支持用の鋼構造フレームの設計デモでは、「円筒形の水槽、最大容量50万リットル、最小直径○○、最大直径○○」といった仕様をLEOに入力すると、わずか数分で複雑な鋼構造フレームを設計し、荷重条件下でのシミュレーションまで完了した。

水槽を支持する鋼構造フレーム設計のデモンストレーション
水槽を支持する鋼構造フレーム設計のデモンストレーション

 プレス向けのセッションでは、テスト中の機能として「Vibe CADing」が披露された。テキストまたは音声により話しかけるだけでモデリングできるというもので、CADコマンドは一切使用しない。「100cm×20cmの形状を作って」「垂直エッジを選択して」「上面に穴を追加して」「側面に穴を追加して」と指示すると、3Dモデルを作成してくれる。

 クマール氏は、「われわれはユーザーが図面を描いたり、何かを作成したりするためのツールメーカーだった。今後は、ナレッジとノウハウの“工場”をつくる存在になる」と強調するのだった。

SOLIDWORKSを使っている3人のハードウェア企業の創業者。右からWestwood RoboticsのJoao Guo氏、PsyonicのAdil Akhtar氏、Sparks HockeyのRussell Layton氏
SOLIDWORKSを使っている3人のハードウェア企業の創業者。右からWestwood RoboticsのJoao Guo氏、PsyonicのAdil Akhtar氏、Sparks HockeyのRussell Layton氏
Westwood Roboticsはヒューマノイドロボットを開発している。SOLIDWORKSは設計段階でトポロジー最適化やシミュレーションを活用、制御の性能やエネルギー効率、軽量化などのバランスをとったという
Westwood Roboticsはヒューマノイドロボットを開発している。SOLIDWORKSを設計段階でトポロジー最適化やシミュレーションに活用。制御の性能やエネルギー効率、軽量化などのバランスをとったという
Psyonicは触覚フィードバックを備えた義手を開発している。既に300人以上のユーザーがいるという。ラボでのプロトタイプ作成からSOLIDWORKSを使用、米国のメディケア(公的医療保険)適用の量産レベルの医療機器まで単一のプラットフォームで実現している
Psyonicは触覚フィードバックを備えた義手を開発している。既に300人以上のユーザーがいるという。ラボでのプロトタイプ作成からSOLIDWORKSを使用。米国のメディケア(公的医療保険)を適用できる、量産レベルの医療機器まで単一のプラットフォームで実現している
Sparks Hockeyはスケート研磨機のスタートアップ。熟練の職人が数十年の経験で補ってきた「精度」をエンジニアリングで解決し、1万分の1インチという極めて高い精度と一貫性を実現している。SOLIDWORKSを使って熱解析を行い、回転式のヒートシンクを設計したという
Sparks Hockeyはスケート研磨機のスタートアップ。熟練の職人が数十年の経験で補ってきた「精度」をエンジニアリングで解決し、1万分の1インチという極めて高い精度と一貫性を実現している。SOLIDWORKSを使って熱解析を行い、回転式のヒートシンクを設計したという

この記事は参考になりましたか?


広告を読み込めませんでした

広告を読み込み中...

  • Facebook
  • X
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/23696 2026/02/12 09:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング