2026年7月7日、SUSEは年次カンファレンス「SUSE Summit 2026 Tokyo」開催にともない、事業戦略説明会を開催した。
同カンファレンスは、4月にプラハで開催されたグローバルカンファレンス「SUSECON」のワールドツアーとして、日本で初開催となる。説明会に登壇した、日本法人のカントリーマネージャーを務める渡辺元氏は、同カンファレンスの内容に触れながら、「これまでAIといえば、モデルやハードウェアの議論に終始していたが、一巡したことで知財などを保護するための方法に関心が移ってきた。日本市場では、OSやワークロード、AI、エッジでの自由をキーワードとしてメッセージングを強めている」と述べた。
欧州のみならず日本においても「デジタル主権」の重要性が議論されている状況下、具体的なTCO削減につながるようなトピックに関心が移り、既にSUSEではみずほ銀行のような成功事例が出てきているという。また、グローバルにおいてパートナー各社との協業も深化させているとして、富士通に言及。SUSE CTPOのトーマス・ディ・ジャコモ氏は、「長年にわたり富士通とパートナー関係を築いており、AIや量子コンピューティングでもイノベーションを起こしていける」と話す。特に、直近3年間においてAI領域での協業は深まっており、Armプロセッサを搭載した「FUJITSU-MONAKA」、後継の「FUJITSU-MONAKA-X」においてもLinux OSとしてSUSEが組み込まれていく予定だ。
また、富士通エフサスを母体としたエフサステクノロジーズ(Fsas Technologies)のヨーロッパ地域を担当しているウド・ヴュルツ氏は、「米ブロードコムによる買収が大きな影響を及ぼしたように、必要のなかったIT支出が増えることも予想されるため、なんらかの形で備えておくことが必要だ」と話す。ソブリン需要の高まりを受ける中、同社はエージェンティック管理エンジン「Fsas Mamoru(護)」を提供しており、同様にSUSEを採用している。
一方、渡辺氏によれば、政府・企業ともにソブリンに対する注目度は高まっているものの、早急なニーズは少ないとした。日本法人としては、製品・ソリューションを提供する準備を整えつつ、適切なサービス投入の時期を見計らっているようだ。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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