「AIエージェント時代」を生き抜くための人生設計と戦略指針
社会人にとって最大の懸念は、自分の仕事がこの先どうなるかだ。仕事は、大きく2つに分類できる。1つは誰もやりたがらないような仕事、もう1つが誰も持ち合わせていないスキルが求められるような仕事だ。今後を生き抜く現役世代は、どうすれば「AI拡張型人材」に転身できるのか。その指針として、ポールマン氏が示したのは「スキルピラミッド」である。
スキルピラミッドは、自分が何を目指すか、自分の理想を実現するために何に力をいれるべきかを示している。具体的には、下図に示した4つのスキルだ。
出典:Gartner(2026年8月)
まず、「ユースケースの特定」はAIを何に使うべきか理解できる力だ。AIといっても、AIエージェントばかりではない。生成AIや予測AI、RPAの得意なことと苦手なことを理解した上で、ユースケースに応じた使い分けができるか判断することが求められる。次に、「デジタルデクステリティ」とは、どれだけ柔軟かつ迅速に習熟して使いこなせるかといったスキルを指している。その上で、生成AIやAIエージェントを使うのであれば、トークンを無駄遣いしない質問力につながる「AIとの効果的なインタラクション」、AIの出力結果を検証するだけの「見極める力」が問われる。これら4つのスキルは老若男女を問わず、働く一人ひとりに必要なものとなるだろう。
これから必要となるスキルは、AIに代表されるテクノロジーに関連するものばかりではない。CIOへの調査結果によれば、リーダーたちがテクノロジー以外のスキルの重要性も認識していることが明らかだ。その中には、「問題解決」「クリティカルシンキング」のように、学校の勉強では学ぶことが難しいものも含まれる。
出典:Gartner(2026年8月)
そして、これらのスキルは人間としての基盤を形作るために保護すべきものでもあるだろう。幸い、従業員のAIへの関心は高い。リーダーには全体を見ながら、保護すべきスキルと手放しても構わないスキルを区別し、戦略的に新しいスキルを獲得することが求められている。
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冨永 裕子(トミナガ ユウコ)
IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...
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