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クラウド時代に求められる運用管理の姿を「JP1 V9.1」から探る

アナリスト金谷敏尊がJP1担当者に聞く

利用部門に業務の一部を移譲し、運用業務の効率化

更田
 運用業務の効率化を強化するため、運用部門に加え利用部門も含めた運用業務の最適化を支援する機能を強化しました。それを実現するのが「JP1/Automatic Job Management System 3 - User Job Operation(JP1/AJS3 - UJO)」という新製品です。これまで運用管理者が行っていた業務の管理権限の一部を業務担当者に付与することで、必要に応じて担当者が現場で業務を実行できるようになります(図4)。
図4:担当している業務範囲なら現場で実行可能
 金谷
利用部門の側から運用部門を通さずに、担当業務の実行・確認ができるということですね。例えば、販売部門の人が月次の売上シートがほしいということになれば、定義して出せるようになるのでしょうか。
更田
 業務定義の変更はあえてできないようにしています。例えば、自分が予約した業務オペレーションの実行予定の確認をしたり、それを即座に実行したりなど、あくまでも利用部門ができるのは、普段の定型業務のうち、緊急時などの通常とは異なるタイミングで実行したり、状況確認する業務に限っています。しかし今後は、そのようなこともできるように考えていかなければならないでしょう。利用部門が求めるカスタマイズ性は広がっていますし、利用リテラシーもどんどん上がっていますから。
金谷
業務担当者の中には、ITに詳しくない人もたくさんいます。そんな方でも見た目にも分かりやすい画面を提供されているのも非常に良いですね。今のIT部門は業務を抱えすぎです。しかも、システムの規模はどんどん大きくなり、複雑性も増しており、作業負担はどんどん増えています。利用部門に権限を委譲し、作業の負荷分散ができるのはいいことです。しかも利用部門は、IT部門にお願いすることなく、自分たちが実行したいタイミングで業務オペレーションができるようになるため、サービスレベルの低下も防げます。利用部門を含めた運用業務の最適化という視点はなかなか重要な判断だと思います。次ページへ続く

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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