NECは、ERP(基幹システム)ソフトウェアの開発・販売で世界的に実績のあるIndustrial and Financial Systems(IFS社、スウェーデン)およびIFSジャパンと、クラウドサービス事業で新たな協業関係を結んだ。
NECとIFS社は1997年より協業関係にあり、NECは「IFS Applications」パッケージの販売実績をもっているが、新たな協業関係の確立により、協業の範囲をクラウドサービスへと拡大することになる。
これにより、NECはIFS社のERPパッケージソフト「IFS Applications」を世界で初めてクラウドサービスとして提供することになった。
このサービスは、「IFS Applications」の会計・販売物流・生産業務領域の機能に、NECが開発した追加機能を組み合わせ、クラウド指向データセンタを活用してSaaS型で提供するもの。実際のサービス提供は、2011年4月からになる。
このサービスの特徴は、会計・販売物流・生産管理業務の領域を、30種以上の業務機能モジュールに細分化し、モジュール単位に利用料金を設定している点にあるという。従来、各社ごとの個別カスタマイズ要素が多いためにSaaS型による提供は困難とされてきた販売物流・生産管理領域において、モジュールという小さな業務単位にすることでカスタマイズ要素を減らし、SaaS型による提供を可能にしたとしてる。