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Interview

キャリア・ダイバーシティが実現する止まらないネットワーク

IIJグローバルソリューションズ 岩澤利典社長インタビュー

2010年9月、インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)はAT&Tジャパンの国内ネットワーク・アウトソーシング事業を買収し、新会社「IIJグローバルソリューションズ」を設立した。この事業移管はどのような思惑のもとに行われ、新会社では今後どのようなビジネスが展開されていくのか? 2009年3月からAT&Tジャパンの代表取締役社長を務め、IIJグローバルソリューションズでも引き続き社長として同社のビジネスを牽引する岩澤利典氏に話を聞いた。

AT&TジャパンとIIJのソリューションを組み合わせることによるシナジー効果

編集部 まず、AT&TジャパンからIIJへ国内ネットワーク事業が移管された経緯について教えてください。

岩澤 今回の話はAT&TとIIJ、それぞれの意向が合致した結果実現しました。AT&T側の意向としては、今後は米国内のモバイル・ワイヤレス事業と、米国企業のグローバルビジネスを支えるネットワークインフラの領域に注力していくビジネスプランを持っていました。

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一方、これまでAT&Tジャパンでは、主に日本国内の企業に対してWANを中心としたネットワーク・アウトソーシングのビジネスを展開してきており、AT&Tグループ全体から見た場合の「投資のシナジー」という観点では、若干のズレが生じていたわけです。一方、IIJ側の意向としては、1992年に日本で初めて商用インターネットサービスを開始して以来、セキュリティサービス、データセンターサービス、さらに最近ではクラウドサービスとビジネス領域を拡大してきましたが、WANサービスの領域に関してはずっと手薄だったのです。そこで、WANのソリューションを強化したいIIJと、米国内およびグローバルでのビジネスに専念したいAT&Tの思惑が合致し、AT&Tジャパンの国内ネットワーク事業の移管が実現しました。

編集部 これまでAT&Tジャパンで提供してきたサービスの内容は、IIJグループの一員となったことで何か変化があるのでしょうか?

岩澤氏 かつてはWANのネットワーク・アウトソーシングサービスというと、回線と機器の管理業務がメインでした。しかし近年、ネットワークのIP化に伴いさまざまなアプリケーションがネットワーク上に乗るようになり、お客さまが求めるサービスの範囲も広がってきました。

例えば、WAN環境のセキュリティや、WANとつながるLAN環境やモバイル環境についてもまとめて面倒を見てもらいたいといった要望が増えてきています。こうしたニーズには、IIJがもともと持っているセキュリティやクラウド、モバイルなどのソリューションが、極めて良くフィットするわけです。実はAT&Tジャパンのころから、自社のサービスとIIJのサービスを組み合わせたソリューションを提供してはいたのですが、今後はより密接な形で両者のソリューションの強みを組み合わせて、シナジー効果を発揮していきたいと考えています。

「キャリア・ダイバーシティ」で「止まらないネットワーク」を実現する

編集部 ネットワーク・アウトソーシングのソリューションを提供していく中で、近年特に目立って増えてきたユーザーニーズはありますか?

岩澤氏 大きく分けて、3つほど挙げられると思います。1つには先ほど申し上げたように、より幅広いソリューションをカバーしてほしいという要望が増えています。2つ目に、ネットワークのアクセス回線がブロードバンド化され、ユーザーがネットワークを利用する形態が多様化してきた結果、バックボーンのWANもこれまでより広い帯域幅を必要としています。従って、より広い帯域幅の回線を低コストで調達したいというニーズが増えています。3つ目は、耐障害性の高い「止まらないネットワーク」へのニーズが挙げられます。近年では多くの企業で基幹システムをネットワーク上に乗せるようになり、ネットワークの耐障害性がこれまでにも増して重要になってきています。

しかし実際には、キャリアが提供するWAN回線は、頻繁にダウンします。そこでわれわれは、異なるキャリアの回線を二重に設置してネットワークを冗長化する「キャリア・ダイバーシティ」というソリューションを提供しています。

編集部 「キャリア・ダイバーシティ」は、いわゆる「マルチキャリア」といわれるソリューションとは異なるものなのでしょうか?

岩澤氏 マルチキャリアは、複数のキャリアの中から1社を選ぶというソリューションです。しかし、たとえ同じキャリアの回線を二重化しても、そのキャリアの大本の設備で障害が起きれば、どちらも止まってしまう可能性があります。その点、キャリア・ダイバーシティのように異なるキャリアの回線を組み合わせれば、こうしたリスクを大幅に低減できるのです。

編集部 そうしたネットワークの可用性に対するニーズは、今後も増えていくとお考えですか?

岩澤氏 はい。今後は、国内マーケットの縮小に伴い、多くの企業が海外市場に進出せざるを得なくなるでしょう。そうなると、TV会議や電話会議などを活用して海外拠点と頻繁にコミュニケーションを取る必要が出てきます。また、今後労働人口が減少していくと、企業は優秀な人材を確保するために、ワークスタイルの多様化やワークライフバランスへの対応を迫られることになるでしょう。そうなると、ネットワークを介した在宅勤務やリモートオフィスのような労働環境が一般的になってきます。

このような幾つかの理由から、今後のビジネスはますますネットワークへの依存度を強めていくと予想されます。従って、「止まらないネットワーク」へのニーズはますます高まっていくと思います。

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