インターネットはインターネットを占えない(末吉)
「じゃあそろそろ、フェイスブックの次にくるのは何か、予想しましょうか」
これがウェブの速度!
アーリーアダプターを自認する私たち(もしくは貴方たち)は
新しもの好き達のゴールのないレーストラックであり
雨後の筍たちのやわらかい保育所でもあるこのインターネットで、
きょうもいくつもの、海のものとも山のものともつかぬなにかが
産声をあげ、泡よりもはかなく消えてゆく様を眺めながら、
それでもなお、やくたいもないアイデアの濃度によって
ウェブの大海が原初のスープでありつづけられることを
信じてやまない、そういったオプティミストを自認しても
いるわけで、えーと、
つまり、これからひとしきりがんばって
フェイスブックの次に流行るウェブサービスを
予想してゆこうというわけです。
10案出すまで帰ってはいけないことになっています(土に)。
■OpenUnder (http://openunder.net)
実名ベースのコミュニケーション空間をさらに発展させ、
内臓のCTスキャン画像や犯罪歴の公開を前提として
より親密で安心感のあるコミュニケーションを実現。
とくに、犯罪歴でつながることのできる独自の
クローズドコミュニティ機能からはクールな盗賊団が
たくさん誕生し、インターポールを困らせている。
■Ostratopia (http://ostratopia.com)
高度で現代的な陶片追放システムを実装し、
空気が読めない、面白い発言をできないなどといった
不適当なユーザーを密告によってコンスタントに
排除しつづけることでコミュニティの劣化を防止することに
成功した結果、不和と不信の坩堝となって、元気よく炎上中。
■GobBeee (http://gobbeee.nu)
ユニークな語尾をユーザーごとにランダムに自動生成し、
これを発言の末尾にかならず付け加えることで
リアル世界では得られない強烈な個性を自動的に
すべてのユーザーに提供し、オンラインならではの
ファニーでエキサイティングなコミュニケーションを実現。
ちなみに、語尾は不定長の文字列として提供されるため、
ユーザーによっては書き込みの文字数制限を超過した
語尾を与えられることがあり、不評。
■Pettttalk (http://Pettttalk.jp)
人間だけでなくペットもユーザーとして登録でき、
ちょっと時代を越えちゃった感じのAI技術の導入により、
自分や友だちのペットとの高度な会話を楽しむことができる。
また、サービスが提供する専用のインプラントをペットに
導入することで、リアルなペットとオフラインでも会話を
楽しむことができるほか、ペットが家事をこなしてくれたり、
ペットがかわりに会社に行って仕事してくれたり、
ペットたちが集合して一斉蜂起し、政府を転覆したり、など、
リアルとネットの境界をどんどん壊してゆく
いま一番アグレッシブでフレッシュなウェブサービスです!
■Currenzzzy (http://Currenzzzy.com)
サービス内でつかえる独自の通貨がなんと10種類用意されており、
サービス内だけの経済格差や大恐慌や宣戦布告や全面核戦争などを
存分に楽しめる。
入会から一定期間が経過すると、ユーザーが皆うつろな目で
きれいな色の貝殻を集めはじめるようになるのが大きな特徴。
■PnjGekjhMnSdmmmmm (http://PnjGekjhMnSdmmmmm.zz)
日本では、サービス名をどう発音していいかわからいせいで
いまいち流行っていないが、そもそもどの国でもどう発音して
いいかわからないためやはりいまいち流行っておらず、
サービス提供者の居住国が誰にもわからないので
苦情の持ち込み先もなく、それゆえに化ければ大当たりすること
間違いなしの、すべてが謎につつまれたウェブサービス。
サービスの内容自体はMixiの劣化コピー。
はじまる前から終わっている、それがウェブの焦土!
で、えーと、何案でたんでしたっけ……6? まだ6?
あとの4つは来週までの宿題ということでいいですか……
別に誰にも頼まれてないですけど ええ
感想としては、そうですね、命名に詰まると適当に文字を
増やしたりして誤魔化すあたりにリアリティを感じました。