社長は説明男子
て、引き続き社長の案内で受電設備を見学します。
「電力会社から直接、6600ボルト、受電しています。電圧を落として、このUPS室でバッテリで充電し、上のサーバールームへ。これが全体の電源の系統図。真ん中のが本管で、ドーナツ型にループさせてあるんです。ループしてるんで、たとえば、ネズミがかじって切れたとしても、全体は輪っかになっていてどっかにつながっている、と。これ自体、二カ所同時にきれない限りは停電しないというわけです。こちらから1系統電気を受けている、これにくわえて、発電機、UPSがここかな…」
ってちょっと待ってください、社長、くわしい。社長くわしすぎる。
「たぶん弊社でいちばんくわしいと思います…設計したときもずっと立ち会っていましたので…」(佐野さん)
くわしい社長とともに、うるさい部屋へ。
「中にバッテリがはいっています。非常用発電機は電気が供給されるまでに41秒かかる。その間をもたせるためにあるのがUPSですね。これも2台ある。どちらかがダウンしても、だいじょうぶです」
UPSっていうのは基本的に発電機に切り替わる間をもたせる機械だそうで、2秒以内の停電の場合、発電機は起動しない代わりにUPSが動く、というわけです。
「UPSはバッテリーなので、直流電源。電力会社からくる電力、サーバーに供給する電力は交流。それを変換するのがこれ…」
はい。なんだか教育テレビのおじさんのようになってきましたので若干割愛させていただきます、社長。
さて、2階のサーバールームに向かいます。サーバールームとコントロールセンター以外には空調設備がないそうです。サーバーにやさしいが人間にはやさしくない。データセンターのあるべき姿ですね。
サーバールームと空調室は別です。
空調設備の定期メンテ時にサーバールームに不用意に立ち入らないで済むように、とのこと。空気だけ床下から入れているそうですよ。
さて、サーバールームの前のエチケット。
そして、入口にはとりもちシート。つかまった?!
「いや、少しでもホコリが少ない方が…」
社長こまかい。人よりサーバーが大事、とおもいたい。
ではざっと設備の説明をしましょう。静脈認証です。熱効率のためのカーテン。床下からの冷房になっている。コールドアイル方式です。通路から冷気を吹き出す。通路から冷気が吹き出して、サーバーのラックを通過、あたためれて後ろから出てきます。
温度をモニターして、冷えやすい場所、冷えにくい場所をチェック。冷え過ぎているところをマットで埋めて、出る量を調節しているんですね。アナログな方法ですが、これでだいぶ効率が良くなるそうです
火災報知機は、火が出る前にわかるようになっています。空気中の煙=炭素が探知されると、さきほどの窒素が放出されるという仕組みです。火が出るまえに。炭素と窒素が。勝手に。司法取引みたいなもんですかね。違いますね。
とまあ、通常ですと、ここでおしまいとなるわけですが、今回は不思議なたたずまいの社長がとても気になるので、共有スペースでインタビューをすることに。