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2010年データセンターの旅

説明男子の社長と行く!京都データセンターにおいでやす~カゴヤ・ジャパンさん

♯5

もういちど、免震設備についておさらい

急な階段を下り、地下へ。

さて、ここで免震設備です。

正直申しまして、データセンター取材を重ねるごとに、よくない意味で慣れてきたと申しますか、この免震ピットなんかも何度も見ているうちに、だんだん新鮮味がなくなってきていたわけですが、今回の震災で、データセンターの免震の重要性をあらためて感じた方も多いかと思いますので、わたくしも今一度気を引き締め、この免震ピットについて実況しようと考える次第であります。それではまいりましょう。社長の見事な説明男子っぷりにもご注目ください。

「この免震ピットがこの建物の下に12本あります。ピットは2種類。まずは免震アイソレーター。ゴムと亜鉛の積層です。これが地震の揺れを吸収します。しかし、これだけだと建物が揺れ続けてしまいます。そこで、弾性滑り支承です。いったん動いた建物を元に戻す役割をします。この2つがあって、免震なのです」

これが12本ある
地下で免震ピットのおべんきょう

なるほど。社長なのにやたらとくわしいですが、地震の揺れを吸収する免震アイソレーターと、揺れて動いた建物を元に戻す弾性すべり支承、この2つがあってこその免震なのです。みなさん、いいですか。では社長、続けてください。

「ここを建てる際に、半径1キロ、100メートルおきにセンサーを設置し、模擬的に振動を発生させ、付近にどのような影響があるのか調査しました。実際に地震が起こったときにどういう揺れ方をするのか。同じ震度5でも豆腐みたいな地盤と、石のようなかたい地盤ではゆれ方、間隔、周波数が違い、それに合わせた最適な免震アイソレーターの部材が違ってくるんですね。ここは積層ゴムですが、ゴムだけのもの、鉄のばねのようなもの、それぞれ得意とする地震の周波数があるんです。部材は、だいたいなんとなく選ばれているような場合も多いんですが、うちはちゃんと検証をしたうえで、確実に止められるような部材を選びました。じゃないと、本当に止められるかわからないですからね」

何度も申し上げますが、この取材は震災前に行われたものです。私が遅筆なばっかりに震災後の公開になってしまいましたが、その代わり、免震についていつもより長くお届けすることができております。私が遅筆なばっかりに。

前にもどこかで書いた気がしますが、データセンターにおける地震対策は、人や設備が壊れないだけでなく、中のハードディスクが壊れないことがとっても大事です。ハードディスクが書き込み中、読み込み中でもエラーにならないようなくらいまでの揺れに押さえるためには、耐震ではなくて免震でないといけない理由はここにあるのです。

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社長は説明男子

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この記事の著者

小泉 真由子(編集部)(コイズミ マユコ)

情報セキュリティ専門誌編集を経て、2006年翔泳社に入社。エンタープライズITをテーマにイベント・ウェブコンテンツなどの企画制作を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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