ここまで来た、企業向けクラウドサービス
Zoho Invoice
Zoho Invoiceは、その名の通り請求書を出すサービスだ。見積書を作成したら自動的に請求書を発行することができ、またそこにかかった経費も登録出来る。顧客を事前に登録しておけば、発行のたびに相手の社名や住所を打ち込むこともないし、さらに月次の集計や消し込みもできる。入金されたらそれを入力していくことで、未入金管理ができるのだ。今までは販売管理システムを導入しないと実現できなかったものが、Zoho Invoiceを使えば年間21,600円で、月間150まで請求書を発行することが可能なのだ。そしてZoho Invoiceは、iPhoneおよびAndroidのアプリケーションが無料で提供されており、スマートフォンからでも確認することが可能なのだ。
Zoho CRM
Zoho CRMは、営業支援、顧客サポートなどに利用できるサービスだ。Zoho Invoiceと連携させることもでき、顧客からの入金に応じてサポートすることもできるし、小規模であればコールセンターにも利用できる。また、在庫管理にも利用できるため、ネット通販などに適していると言えるサービスだ。またZoho CRMもiPhoneアプリケーションが提供されており、顧客とのやり取りを出先から確認することができるため、機動性が高まるのだ。
社内コミュニケーション
「社内コミュニケーションが不足している」と言うと、社内研修などでチームビルディングをやろうとする企業があるが、それはほとんどの場合、無駄遣いに他ならない。社内で必要なコミュニケーションというのは、企業活動に必要な情報がきちんと流通することであり、仲がいいだけということではない。
営業マンが多い企業の場合、社員同士でコミュニケーションをとることは難しい。しかし、出先からすぐに共有しておきたい情報がある場合、メールで送信していても他のメールに埋もれてしまう可能性が高い。
当社では、社内コミュニケーションおよびデータの共有のために、Zyncroを利用している。Zyncroは、「メールをなくす」をコンセプトに設計されたグループウェアであり、最近では社内ツイッター、社内SNSと呼ばれるツールの機能を持ち合わせている。そして何より便利なのが、Zyncro上に置かれたファイル(Word、Excel、PowerPointおよびPDF)を、ファイル名だけでなく、中身を全文検索してくれる。そのため、ファイルサーバとしての役割も果たすことが可能なのだ。
通常、社内SNSなどのサービスは、プロジェクト毎にコミュニティを作ることになるのだが、複数のプロジェクトにまたがっている人間は、各プロジェクトのコミュニティを見に行かなくてはならないのだが、Zyncroの場合、自分が関わっている全ての情報が一つの画面で確認できるところがよい。
Zyncroのスマートフォンアプリケーションは現在開発中だが、スマートフォンのブラウザに対応しているため、私はiPhoneのSafariで利用している。
このように、スマートフォンとクラウドサービスは、非常に相性がいいことがわかる。当社では、こういったサービスから各顧客企業毎に最適なサービスを選び出し、顧客企業のコスト負担を最小限に抑え、最大限のパフォーマンスを発揮できるようにサポートしている。
次回は、これらのサービスを活用するスマートフォンの、セキュリティについて書く予定だ。