次に実際にリング バッファーに出力されたイベント データを確認してみます。
ALTER EVENT SESSION を使用してセッションを開始し、SELECT 文を実行します。
リング バッファーに出力されたイベント データの確認には次のステートメントを実行します。
実行結果は次のように XML 形式で確認することができます。
ターゲット リング バッファーに出力されたイベント データはセッションを停止すると確認するとこができません。また SQL Server のサービスが停止した場合も同様です。そのため出力されたイベント データを恒久的に保存したい場合はイベント ファイルのターゲット package0.event_file (SQL Server 2008 R2 までは asynchronous_file_target)を使用します。
ターゲット package0.event_file のオプションはヘルプに記載されていますが、sys.dm_xe_object_columns を使用しても確認できます。
column_type 列が “customizable” になっているものがユーザーによって指定できるオプションになります。
イベント ファイルのターゲットで作成されたファイルはバイナリ形式のため、メモ帳などで開いて参照することができません。参照するには sys.fn_xe_file_target_read_file を使用します。
SQL Server 2012 ではメタデータ ファイルが削除されたため、sys.fn_xe_file_target_read_file の第 2 パラメータのメタデータ ファイルの指定は必要ありません。SQL Server 2008 R2 までのファイルを読み込む場合の為に残されています。
イベント ファイルのファイルを読み込んだ結果は、リング バッファーのイベント データを読み込んだときと同様に XML 形式となりますが、イベント データが多くなると確認するのも手間がかかります。XPath を使用する方法もありますが、イベントごとにイベント データに含まれる列が異なるためこの方法も手間がかかります。しかし SQL Server 2008 R2 までは結果を確認するにこれらの方法しかありません。大量のイベント データを確認することを考えると気が滅入ってきますが、SQL Server 2012 では GUI が追加されましたので安心してください。