2012年はビッグデータから
さて、今年はデータベースを取り巻く世界で、いったいどのような変化が起きるのでしょうか。昨年末にも指摘しましたが、「ビッグデータ」がその1つのキーワードになることは間違いないでしょう。昨年まではビッグデータとはなんぞや、ということが話題の中心だったかと思います。今年は、より具体的にビッグデータを活用するとはいったいどういうことなのか、さらにはビッグデータと既存システムをどう連携させ既存ビジネスプロセスの中で活用すればいいのかといったことが話題になると考えています。
ビッグデータを扱うためのテクノロジーももちろん重要ですが、ビッグデータそのものを自社のビジネスプロセスの中でどう扱えば新たな世界が開けるかを考えるでき時に。そうなると、あらためてBusiness IntelligenceやBusiness Analyticsといったことに注目する必要もありそうです。ということで、今後ビッグデータがどこに向かっていくかを占うイベント「IT Initiative Day 2012 / Big Data & Business Strategy」を1月23日に開催します。ビッグデータを活用するにはどうしたら良いか、そのヒントをお伝えできればと考えています。
ビッグデータは関係ないという人は
とはいえ、自社のビジネスにはビッグデータなんて関係ないと感じている人も多いのでは。そんな人は「クラウド上のデータベースサービス」を気にかけてみてはいかがでしょうか。昨年はAmazon Web ServicesのAmazon Relational Database ServiceにOracleが追加されたり、HerokuがPostgreSQLのDaaSを発表したりと続々と新たなクラウド上のデータベースサービスが登場しています。今年はOracleも参入するし、すでに提供されているSQL Azureのサービスも拡張されているようで、利用者にとっては一気に選択肢が増えています。小さい投資ですぐに始められるクラウド上のデータベースサービス、その利用が本格化するのが2012年となりそうです。
データベースだけでなく、クラウドは引き続き2012年も注目すべきキーワードでしょう。災害対策の1つの方法としても、クラウドは考慮対象になるわけですし。たんにCRMなどのクラウド上のサービスを利用するかしないかだけでなく、自社が抱えているITの課題がクラウド環境に移行すると解決できるのかもしれない、といった発想で幅広く評価してみる必要があるのかもしれません。
DB Onlineではビッグデータ、DaaSはもちろん、基本に戻ってデータベース入門、SQLとは?的なことも今年はどんどん取り上げていきたいと考えています。今年も1年、よろしくお願いします。