SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

はじめましてOracle!

買ってつないだらすぐ使える!Oracle Database Applianceがやってきた!(性能検証編)

005

第5回目となる今回は、Oracle Database Applianceの性能を検証した結果について解説します。

Pay as you grow使用時のCPUスケーラビリティ検証

 今回検証するのは、Oracle Database Applianceの目玉とも言えるPay as you growです。Oracle Database Applianceには1サーバーあたり6コアのCPUが2基搭載されていますが、Pay as you growによって実際に使用するコア数を制限することで、ライセンスのコストを大幅に抑えることができます。

 このPay as you growによって、少ないコア数でスモール・スタートし、稼働状況をみてコアを増やすというこれまでにない運用が可能になります。

 例えば、利用者数の増加が予測できないような新規のシステムや、順次複数のシステムを統合していくような場合に効果を発揮します。

 しかし、コア数に応じてライセンスのコストが増えるため、効果が見込めない限りは追加の投資を行うことができません。そこで今回は、Pay as you growでコア数を増やした場合の効果を検証してみます。

 検証方法
 Javaのアプリケーションからオンライン・トランザクション(OLTP)系の処理を実行し、Oracle Database Applianceのコア数を2,4,8,10,12と増やした場合のスループットとCPU使用率を計測します。

 今回実施するOLTP系の処理は、100~1,000セッションが同時にSQLを実行するため、CPUに大きな負荷が掛かります。こうした状況下であれば、コア数を増やした場合の効果が顕著に表れるはずです。

検証方法
検証方法(odatest16.jpg)

 検証結果
 まずは、CPUコア数とスケーラビリティの関係から見ていきます。

 Pay as you growの最小構成である2コアの場合、セッション数が200になった時点で処理が頭打ちになっていることが分かります。つまり、秒間350トランザクションあたりが2コアの処理限界点ということになります。

CPUコア数ごとのセッション・スケーラビリティ

 このように処理限界を迎えた場合にPay as you growによるコア数の追加が検討されることになります。検証結果を見ると、4,8,10,12とコア数を増やした場合に処理限界点が何倍にも引き上げられていることが分かります。

 12コアの場合は1,000セッションでもまだ処理限界点が見えず、秒間2,000トランザクションに迫る数値を記録しています。コア数を増やしたことによる効果がはっきりと見て取れます。

 続いてCPU使用率を見ると、コア数を増やすにつれて%userの割合が減少し、代わりに%idleの割合が上昇しています。コア数を増やしたことで、CPUに余裕が生まれています。

CPUリソース使用傾向(odatest18.jpg)

 検証の結果、Pay as you growでコア数を増やすことで、リニアに処理性能が向上することが確認できました。当たり前の結果かもしれませんが、コア数はデータベース・システムの性能とコストを決める重要な要素なので、Pay as you growによって選択肢が広がるというのは、Oracle Database Applianceならではのメリットだと言えます。

次のページ
Enterprise EditionのほうがStandard Editionより安い!?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
はじめましてOracle!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岸和田 隆(キシワダ タカシ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストアシスト入社後、Oracle Database の研修講師、フィールド・ サポート、新バージョンの検証を経て、2007年 自社ブランド 「DODAI」の準アプライアンス製品の企画・開発、2009年 PostgreSQL、2011年...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

関 俊洋(セキ トシヒロ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストデータベース・システムの構築や運用トラブルの解決といったフィールド・サポート業務を経験し、その後は新製品の検証やソリューションの立ち上げに従事。現在はデータベースの価値や魅力を伝えるための執筆や講演活動を行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4074 2012/07/19 00:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング