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ミスターDB2登場!技術書執筆から現場まで、頼れるDB2の専門家―白井徹哉さん


人生のハイライト、ITSOでRedbookなどを執筆

「DB2のことならグローバルで理解し合えた」

 DB2をより深く知るために、いろんな経験をした。DB2開発のメッカとも言うべきカナダのトロントに研修に出かけたこともあった。

 中でもDB2に関する知識を深めたのがInternational Technical Support Organization(ITSO)への参加だ。

 1998年、ITSOのためにアメリカのテキサス州オースティンに8週間滞在した。ここはIBMが世界中から各種技術の専門家を集め、その知見をもとに専門書や研修コンテンツ開発をまとめる場となっている。

 専門書はIBMのRedbookなど、製品ごとに詳しいノウハウをまとめた書籍群である。Redbookの中には翻訳されて日本で公開されているものもある。技術者にとってバイブルのように貴重な技術書がそろっている。

 当時のメンバーはスペイン、アルゼンチン、香港、デンマーク、アメリカから各1名ずつ、そして日本から白井さん。合計6名。皆で章ごとに手分けするなどして執筆する。ドキュメントのテーマはもちろんDB2である。

 「みんな出身国が違い、性格もばらばらなのに、1つのコンテキストにおいては同じ前提で話せていました」と白井さんは目を輝かせながら話す。地球の裏側にいるエンジニアなのに客先で抱える課題が共通しているなど、DB2のことなら理解し合える。そんなグローバルな感動がある場だった。

 「太陽のピラミッド」が見たくて、あるときは同僚を誘ってメキシコまでひとっ飛びしたこともあった(オースティンはテキサス州のど真ん中。東京から北海道北部くらいの距離がある)。

 とても刺激的な経験だった。ただし8週間という期限があったため、任務が終了したら帰国した。しかし、これでは物足りなかった。上司に懇願してより長期の任務を求めた。そして念願かなって翌年1999年から2年間、ITSOのプロジェクトリーダーを任されることになった。

 「これがぼくの人生のハイライトですね。まだ29歳だったのに、そんなことを言うのは早いかな。でもここに加われたのはとてもラッキーでした」と白井さんは笑う。とても貴重で幸せな期間だったという。同時に「えらく大変でした」とも。

 白井さんが最初にやったように、1冊だけの参加なら8週間の任務となる。この期間内に執筆が終わればいいが、終わらないこともある。そうすると、残作業(残りの執筆)はリーダーに課せられてしまう。またリーダーだと執筆だけではなく、全体の進捗(しんちょく)管理も任される。「どう、進んでる?」と常に仲間の仕事のはかどり具合を見て、仕事が進まない仲間には背中を押すなどしなくてはならない。これがけっこう大変だったらしい。2年間でおよそ四半期に1冊くらいのペースで1作品を手がけた。以下はリーダーとして取りまとめた書籍の一覧である。

 Redbook
 DB2 UDB V7.1 Performance Tuning Guide
 DB2 UDB V7.1 Porting Guide
 Migrating to the IBM Replication Solution

 市販書籍
 DB2 Universal Database V6.1 Certification Guide 3rd. Edition
 DB2 Universal Database in the Solaris Operating Environment
 DB2 Universal Database in Application Development Environments

 日本語書籍(上記和訳)
 DB2 UDBパフォーマンス・チューニングガイド
 DB2ユニバーサル・データベースオフィシャルガイド
 DB2ユニバーサル・データベース for Solaris
 DB2ユニバーサル・データベースアプリケーション開発環境

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期待と実力のギャップに悩んだ時期も

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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