今回はインターシステムズのアプリケーション開発・実行プラットフォームが、どのように構成されているかを中心に話を進めていきます。
「Caché 早わかりセミナー(無料)」
ブレークスルー・アプリケーションの3つの要件
英国のBloor社という医療ITの調査分析会社が発行している『ブレークスルー・アプリケーションの構築』という白書があります。インターシステムズのWebページからも参照できますが、この中でブレークスルー・アプリケーションの3つの要件が定義されています。
1.マスパーソナリゼーション
従来はクライアントデバイスの主流はPCでしたが、昨今はスマートフォンやタブレットなどさまざまなデバイスが使われる状況になっています。今後も新しいデバイスは、増え続けるでしょう。
2.すべてのデータへのアクセス
従来データベースに格納されているデータは、構造が決まっているものがほとんどでした。いわゆる構造化データです。一方コンピューターシステムが扱うデータのうち、構造化されているデータは(比率には諸説がありますが)じつは少数派。昨今はTwitterやブログ、スマートフォンが発信する位置情報、その他の機器が生成するログ情報など、構造化されずにコンピューター上に取り込まれるデータがますます増えつつあります。これらの非構造化データから何らかの構造を見出すことにより、構造化データと同様に処理するニーズが高まっています。
3.情報に基づいた行動
従来のアプリケーションの処理は、人が何か入力を与えシステムが何かを返すという繰り返しが基本でした。ブレークスルー・アプリケーションは、システムが返した結果を見て人が何か判断を下しシステムにフィードバックします。そのため、判断を下すための分析の仕組みが、アプリケーションに組み込まれていなければなりません。
インターシステムズが提供するソリューションでは、このブレークスルー・アプリケーションを構築するために必要な要素を網羅しています。データを格納するというもっとも基本的なところは、「Caché」のデータベーステクノロジーがカバーします。そして非構造化データを処理するテクノロジーとして「iKnow」という言語セマンテック分析エンジンを搭載しています。さまざまなシステム、人々、コミュニティを繋げる役割は、「Ensemble」の技術を使います。さらに、人々が情報に基づき行動を起こすための判断基準となる分析機能が、「DeepSee」テクノロジーです。

この記事は参考になりましたか?
- これからのデータベース要件を考える連載記事一覧
-
- 従来の延長ではなく新しいタイプのアプリケーション構築を発想する
- オブジェクトデータベースとリレーショナルデータベースのいいとこどり
- ビッグデータ時代にはアプリケーションにデータを取り込むのではなくデータ側にアプリケション処...
- この記事の著者
-
佐藤比呂志(サトウヒロシ)
大手SI、先進的IT企業にて、大規模開発プロジェクトに従事後、米国大手IT企業にてソフトウェア製品のローカライズを担当。1996年より仕様策定、共同開発などでCachéの日本語化に貢献。その後、日本でのCachéの販売、マーケティング、サポート等のコンサルタントを務める。...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア