台風の影響が心配される今週の注目イベント
10月22日、23日に東京で開催されるのが「Oracle Days Tokyo 2013」。このイベントは先月サンフランシスコで開催されたOracle OpwnWorldのフォローアップイベントと位置づけられるものだ。中でも、22日の基調講演に登壇するホアン・ロアイザ氏の講演には注目している。彼はデータベース・サーバーテクノロジー シニア・バイスプレジデントという立場であり、Oracle Exadataの開発においても中心的な存在だ。当日は、Oracle Database 12cの次なる目玉機能、インメモリーデータベースについても説明があるはず。台風の動きはいまのところ遅いようなので、この両日はなんとか天気は持つのかなと思うところ。
さて、かなり台風の影響が心配なのが、リード エグジビションが主催する「Japan IT Week 秋」。こちらは会場が幕張で、日程は23から25日まで。DB Online的には、「ビッグデータ&データマネージメント展」が気になっており、中でも新潟大学法学部教授の鈴木正朝氏の「ビッグデータ・ビジネスのためのプライバシー・個人保護法制の考え方」というセッションはちょっと聴いてみたい。
翌週以降もイベント多数、さてどれに参加するべきか
翌週もイベントは重なる。10月30日開催で注目なのが「Salesforce Customer Company Tour」だ。セールスフォース・ドットコム開催するイベントとしては、国内最大規模のもの。CEOマーク・ベニオフ氏も来日し基調講演を行うので、またあのマシンガントークを聴くことができるはずだ。面白いのが、同社がこれを「体感イベント」と位置づけていることだ。たんにベンダーからの一方的なメッセージを聴くだけでなく、参加し、参加者同士がコミュニケーションを取ることで新たなアクションのきっかけを掴む場になっている。なので展示会場ではランチも無料で提供されるし、講演終了後にはビールや軽食も用意される「ネットワーキング・レセプション」もある。これらで、セッションの余韻のさめやらない内にその内容について、仲間と会話ができるだろう。
さらに、ベニオフ氏の基調講演はもちろん、午後に行われるブレイクアウトセッションでも、多くの成功企業の事例が紹介される。これが「Customer Company Tour」という名前の由来でもあり、ベンダーから学ぶのではなく成功企業からクラウド、モバイル、ソーシャルネットワークの活用方法を学ぶのだ。現状多くの企業が、これら最新ITトレンドの活用に頭を悩ませている。すでに先行しこれらを活用する企業、団体が多数登場するので、実際にどんな点で苦労し、どんなところが成功のポイントになるかを聴けるはずだ。さらに、講演を行った講師がネットワーク・レセプションに参加する可能性も。彼らを見つけ、抱いた疑問を直接訊ねる機会もあるかもしれない。セッションはすでに満席なものも出ているようなので、エントリーはお早めに。
同じ30日には、ウィングアークが「WingArk Forum 2013」を開催する。同社は帳票で有名だが、ここ最近はクラウド、BIに力を入れている。BIツールのDr.Sum EAは、国内にも多数のユーザーおり、使い勝手がいいとの評判も多い。今回のカンファレンスでちょっと面白いなと思うのは、基調講演に最近話題のTreasure Dataが登場すること。Treasure Dataは、クラウド型のビッグデータプラットホームであり、これは今後かなり成長が期待できる領域。国内で同社の話が聞ける機会はまだそれほど多くないので、クラウドでビッグデータを活用するというのはどういうことなのか、気になる人は参加してみてはいかがだろうか。
その後の11月も、興味深いイベントが続く。11月8日は「cybozu.com conference 2013」が東京ドームホテルで開催される。国産クラウドサービスとして、大きく成長しているcybozu.comの現状とこれからの話が聞けるはずだ。個人的には、ずっと注目し続けているkintoneの話を訊きに行きたいところだが、じつはこの週に米国ラスベガスでIBMが開催する「Information OnDemand 2013」に参加する予定。こちらでは、最新のIBM DB2やPureDataの話題があるだろう。さらに世界のビッグデータ活用の最新状況も紹介されるはず。こちらについては、米国から記事でレポートする予定だ。
こういったイベントは、参加するだけでちょっと満足してしまう傾向がある。セールスフォースの言うように、参加して体感し、次なるアクションのきっかけを掴まないともったいない。情報収集だけでなく、何らか「次のアクション」を意識するだけでも、貴重な時間を費やす価値は高まるはずだ。