マカフィーの願いは「世界をもっと安全にしたい」
講演は米マカフィー バイス・チェアマンのドッド・ゲブハート(Todd Gebhart)氏による「可能性を実現する――コンピューティングの世界におけるセキュリティ」からはじまった。マカフィーにとって、日本市場の売上はアメリカに次いで2位の規模にある。NTTドコモのケータイへのセキュリティ機能の提供など、モバイルビジネスを最初に提供した場所であるとし、マカフィーにおける日本への取り組みの重要性をアピールした。
マカフィーはエンドポイント、ネットワーク、ゲートウェイ、クラウド、管理分野において、あらゆる脅威のベクトルのすべてを「つなげて」考えている。これらのデバイスから登録、管理される脅威のデータベースは、現在800億件の登録があるという。これらの情報を基に、デジタル時代の企業データ、家族、子どもを守ることがマカフィーのミッションだとした。
サイバー攻撃は新しいレベルに移行しており、PCだけでなく重要インフラに対する攻撃も激しさを増している。例えば「Shamoon」と呼ばれるマルウェアでは、攻撃対象としてカタールの石油精製施設などをピンポイントに狙って行動を起こすという事象が確認され、3万台のPCに影響を与えた。このような新しいレベルのサイバー攻撃には、新たな守り方を取らなくてはならない。
マカフィーは2010年、インテルの子会社となったことも記憶に新しい。マカフィーはOS下に存在する脅威を防ぐ「McAfee DeepSAFEテクノロジー」や顔・音声認識技術を統合した「McAfee LiveSafe」発表しており、ソフトウェア、ハードウェアを融合したソリューションも提供している。PCやスマートフォンのみならず、自動車や飛行機もインターネットにつながるようになり、2020年には500億個のデバイスがつながると言われている。
その時代に向け、セキュリティに対する考え方やアプローチを変え、すべてを守るような対策が求められているとした。