「ビッグデータの民主化」
米国時間4月1日、Microsoft SQL Server 2014の提供が開始された。国内でもボリュームライセンスなどを通じて入手が可能だ。大きな特徴は、まず、データベースをメモリに展開しパフォーマンスを大幅に向上させるインメモリ機能を搭載したこと。データベースエンジンでOLTPとDWHの両方のニーズに対応する。2つめは、クラウドサービスのMicrosoft Azureとの連携が強化されたこと。ローカルサイトとAzure側のリモートサイトにを組み合わせたハイブリッド環境下での災害対策やバックアップが容易に構築できる。そして3つめは、フロントエンドツールの「Power BI」と連携することで、現場の社員がビッグデータを容易に扱えるようになったことだ。同社をこれを「ビッグデータの民主化」という言葉で表現している。
沼本氏によると、これら3つの機能は、近年のITとビジネスの課題に対応するものだ。ITのメガトレンドとして、モバイルデバイス、アプリ、クラウド、ビッグデータが挙げられるが、これらは相互に作用しており、1つの分野だけに取り組むだけでは成果がでない。そこで、同社では、デバイスとアプリ、クラウドとビッグデータなど、それぞれを掛け算のように組み合わせることで価値を創出しようとしている。
「いたるところに存在するモバイルデバイス上でスマートでインテリジェンスなアプリをいつでも使えるようにする。あらゆるデータをエンドユーザーの関心にそっていつでも分析できるようする。CEOのサティヤ・ナデラは最近、こうした状態を『ユビキタスコンピューティング』『アンビエントインテリジェンス』などと呼んでいる。こうしたことを実現するためには、人、データ、アナリティクスの3つの要素が重要になってくる。マイクロソフトの強みは、この3つに通じていることにある」(沼本氏)