トラディショナルITからニュースタイルITへ
急発展を遂げるインド・ムンバイ。街中は車がひしめき、クラクションの音が絶えず、喧騒とエネルギーの渦巻く都市だ。市街から離れた北部、空港近くのグランド・ハイアット・ムンバイで、HPの発表はおこなわれた。
HPが今回の発表で繰り返し提唱するのは「New Style Of IT」。現在のITの重要分野である、ビッグデータ、モビリティ、アナリティクス、セキュリティを企業のイノベーションのエンジンと捉え、戦略とロードマップを設定していくことだという。
「HP自身がこれまで、PC、RISCプロセッサ、プリンター、最近では高密度なサーバーであるMoonshotなど、数多くのイノベーションを生んできた企業。今年75周年を迎え、転換点に立ち、イノベーションのエンジンをさらに強化していく」
冒頭、そう語ったのはアジア・パシフィック&ジャパンのシニアバイスプレジデントのジム・メリット(Jim Merritt)である。
もちろん、New Style Of ITと同じようなコンセプトを提唱している企業は多い。IBMのSMACS(Social Mobile Analytics Cloud Security)やIDCの「第三のプラットフォーム」なども同じような考え方だといえるだろう。こうした流れは、エンタープライズITそのものが、従来の企業のサーバー中心のシステムから、インターネットを通じ、より社会とコンシューマーと融和し変化を遂げていることを捉えている。その中でもHPの特色は、多様なハードウェアにフォーカスを置いているところだ。
ジム・メリットは従来のITからの変化の方向性として、「サイロからハイブリッド」「複雑性から集約性」「CAPEXからOPEX」などのキーワードで整理した。