マイナンバーを企業にとっての単なるコスト増で終わらせないために
マイナンバーを扱うシステムと直接連携する仕組みとなると、連携するシステム全体の安全管理措置レベルを上げなくてはならなくなる。そのため、今回のように完全に独立した形のシステムでマイナンバーを扱うことになるのは現状では仕方がないことだろう。とはいえ、このままでは帳票作成のたびにファイルでデータを受け渡すなどの手間も発生し、ITシステムであるにも関わらず人が介在することとなりあまり便利とは言いにくい。現状はその不便さを、今回のようなBPOというサービスで補完することになるのだろう。
今後、企業にとってもマイナンバーを利用することが明らかに便利と言える仕組みになっていかないと、マイナンバー制度は企業にとって単なるコスト増に終わってしまう。今後安全管理措置を十分に施した上で、どのようにマイナンバーが活用できそれが企業にとってどのようなメリットとなるか。早期にその道筋が見えてくることが望まれるところだ。