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マイナンバー対応はBPOで―日立と日立システムズが代行サービスを提供開始


 日立製作所と日立システムズは、社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)に対応する業務を代行する「マイナンバー対応BPO(Business Process Outsourcing)サービス」の販売を2015年7月7日から開始する。2015年10月1日から配布が始まるマイナンバー制度については、いまだ事業者の対応が整っていないとのアンケート調査結果も多い。自社内でマイナンバーを扱うために必要となる安全管理措置を完璧に実施するのは、中小企業などにとっては大きな負担と投資を強いることになりかねない。さらには、マイナンバーを扱うためのガイドラインの内容なども適宜追加、変更がなされており、関連する法律の内容把握や具体的なITによるセキュリティ確保など、企業として対処するべきことも多岐にわたる。

監査レポートの提供や問い合わせ窓口までをBPOで提供

 そういった背景もあり、各ベンダーなどではマイナンバー関連の業務を一括して請け負うアウトソーシングサービスを相次いで発表している。今回の日立と日立システムズのサービスの特長は、企業がマイナンバーを扱う際のライフサイクル全体をワンストップで請け負うものとなっていることだ。

 そのため、企業が従業員のマイナンバーを収集するための申請書の作成からその郵送等での収集業務、集めた申請書に記されたマイナンバーを機械処理と人間の目視によりマイナンバー管理システムへの確実な登録、登録したマイナンバーの安全な管理、マイナンバーを記載した法定調書等の作成までを一括して行う。

 さらに、マイナンバーの安全管理措置で必要となるデータの暗号化、アクセスコントロールなどはもちろん、監査に耐えうるログの取得を行い監査レポートを提供するサービスも行う。また顧客企業従業員からの問い合わせ対応の代行、従業員への教育研修についても提供が可能だ。

 日立システムズ クラウド事業推進統括本部 クラウドサービス拡販本部長 中田龍二氏は、これら一連のBPOサービスを提供するにあたり「日立グループ自体の事業者としてのノウハウも使っていきます」と語る。日立グループでは、この夏からグループ内でマイナンバーを扱うプロセスの検証作業を実施する。ダミーのマイナンバーを申請書で収集し、システムに実際に登録すると言った一連の作業を行う。このような実地検証から得られるノウハウも、今回のBPOサービスには反映される予定だ。

 日立システムズ クラウド事業推進統括本部 クラウドサービス拡販本部長 中田龍二氏
 日立システムズ
クラウド事業推進統括本部
クラウドサービス拡販本部長  中田龍二氏

 実際にBPOサービスの業務を実施するBPOセンターは、機密性の高い独立区画で運用される。システム内でのログ管理だけでなく、センター内での入退室証跡管理なども実施する。ちなみに、BPOセンターでオペレーターが利用するPCについては、インターネットに接続しないといった安全管理対策も実施する。

 今回のBPOセンターで利用するマイナンバー管理システムは、適切なアクセスコントロールなどで分離するマルチテナント方式で利用するか、顧客ごとに独立したシステムを利用するかを契約時に選択可能だ。また、帳票作成などに必要なデータのやり取りは基本的にファイルの受け渡で実施する。オンプレミスの人事給与システムなど外部システムとの直接連携は行わない。また、今回のBPOサービスに携わるスタッフは、2015年8月から実施される「マイナンバー実務検定」の2級資格取得者が対応する予定だ。

 マイナンバーBPOサービスは、2018年度までに累計で65億円の販売目標を掲げている。今回のサービスの対象は、日立システムズがすでに対応している中堅、中小企業が中心で、従業員数は数100人規模以上が主な対象となる。価格については個別見積もりで対応し、規模などに応じ3つほどのモデルケースを用意する。

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マイナンバーを企業にとっての単なるコスト増で終わらせないために

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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