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情報システム子会社にとって、人材不足、本社への提案力不足などが課題として挙がる――IDC調査

2017/08/21 14:30

 IDC Japanは、国内企業の情報システム子会社の現在および将来に関する調査結果を発表した。これによると情報システム子会社は、企業におけるデジタルトランスフォーメーションへの取り組みが本格化する中で、それを支える組織に自らを変革できるかどうかの岐路に立っていることがわかった。

デジタルトランスフォーメーションを担っている情報システム子会社は限定的

 企業ITの専門家集団である情報システム子会社は、大企業を中心に設立され、社内システムの開発、運用業務を中心に、一部は本社/グループ会社以外にもサービスやパッケージソフトウェアを提供する外販を行っている。IDCではこれらの情報システム子会社が現在担っている業務や抱えている課題、将来の方向性を調査するため、情報システム子会社を有する企業の経営者/マネージャー156名に対するアンケート調査を行った。

 現在情報システム子会社が担っている役割については、既存システムの開発/運用や、新たな業務システムの開発など、「今ある業務」に関するシステム関連業務を行っているとした回答者が全体の約4分の3を占め、デジタルトランスフォーメーションまで担当している情報システム子会社は13.5%にとどまった。

 情報システム子会社がデジタルトランスフォーメーションにまで業務を拡大することができない理由は、情報システム子会社が現在抱えている課題にその一端がある。アンケート回答企業のうち、情報システム子会社を管轄するなどつながりの深いIT部門マネージャーに、情報システム子会社の課題を聞いたところ、「人材不足」が1位に挙がった。

 人件費の高さや世代間のスキル継承などと共に同率2位に挙がった「本社に対する提案力不足」と併せて、現時点で情報システム子会社にはデジタルトランスフォーメーションを担う人材が量、質とも不足していることがわかる。

デジタルトランスフォーメーション対応には既存業務見直しとスキル転換が必要

 一方で、多くの国内企業では、デジタルトランスフォーメーションに向けての取り組みが始まっており、情報システム子会社はその実行を担う組織としての役割が期待される。実際、情報システム子会社の将来について聞いた質問に対しては、スキル転換や役割の変更を進めていくという回答が4割以上を占めた。

 IDC Japan リサーチ第3ユニット グループディレクターの寄藤幸治氏は「情報システム子会社は、デジタルトランスフォーメーションに対応するため、既存業務の大胆な見直しと、新規デジタル技術やデザイン力の体得といったスキル転換を同時に行っていく必要がある。そのため、これまで開発や運用のパートナーであったITベンダーを、自らの業務変革パートナーとして活用することも視野に入れるべきである」と分析している。

参考資料:情報システム子会社の主要業務(作成:IDC Japan)

 今回の発表について詳細は、IDCが発行したレポート「2017年 国内企業における情報システム子会社の将来」に掲載されている。レポートでは、国内企業の情報システム子会社に焦点をあて、現在の業務、本社との人材交流、外販の有無、課題、将来のあり方などに関するアンケート調査と、IT部門マネージャーに対する情報システム子会社の課題等に関する直接取材結果を掲載している。

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  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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