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明確で高いコスト削減目標の設定不足など、日本企業の課題を指摘――デロイトトーマツが調査

2017/08/24 16:30

 デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)は、「2017 APAC Cost Survey」を発表した。このレポートはアジア太平洋地域(APAC)のGDPの約9割を占める日本、中国、香港、シンガポール、インド、オーストラリア各国の年商1.5億ドル以上の企業299社の経営層に対して、現在および将来のコスト削減の目標、アプローチ、費用対効果についてデロイト トーマツ グループが2017年1~2月に調査した結果をまとめたもの。

 レポートでは、 アジア太平洋地域各国との比較により導かれる日本企業のコスト削減に関する現状と課題を分析している。

 調査結果から日本企業のコスト削減の現状として以下3つの傾向と、それぞれの課題が明らかになった。背景には、「成長分野への必要投資」など成長志向を追う一方で、不確実性が高まる将来に備えた堅実なコスト削減に取り組む「成長のためのコスト削減(Saving to grow)」を志向する傾向が見受けられる。

日本企業における調査結果

 日本企業の回答結果から、日本企業における3種類の特徴が明らかとなった。

 ・コスト削減の目標値が低いにも関わらず、目標未達になる傾向が高い

  • 調査に回答した日本企業のうち、94%の企業がコスト削減の目標値を20%%下に設定しており、全回答企業の平均から乖離している(目標値20%%下の全体平均:79%%【図1】
  • 調査に回答した日本企業のうち、77%企業が目標未達となっており、全回答企業の平均から乖離している(目標未達の全体平均:70%)【図2】
  • APAC全体と比較すると、目標値、達成度のいずれもが平均を下回っている

 ・部門・機能単位でコスト削減に注力しており、全社単位での取組みには消極的である

  • 調査に回答した日本企業のうち、50%の企業が部門・機能単位でコスト削減に注力している
  • 調査に回答した日本企業のうち、33%の企業が全社単位でコスト削減に注力している

 ・コスト削減の目的が不明瞭で、従業員からの理解が得られていない

  • 調査に回答した日本企業のうち、43%が意義・目的の未浸透・不明確さを課題と回答している
  • コスト削減の実施にあたり、従業員の意識改革やそもそものコスト削減への理解を得ることが難しいと多くの企業が回答している

日本企業のコスト削減の課題

 ・明確で高い削減目標の設定不足:全社共通でコスト構造に基づいて“何を基準に”、 “どの費用で” “どれくらい削減するのか”の指針がない/浸透していない

 ・全社単位での横断的な削減施策の計画不足:コスト削減の取り組みを各部門の取り組みに任せ、部門・機能を横断した全社単位での削減施策の全体像を描き切れていない

 ・取り組み全体を推進する人材不足:ノウハウ・専門性を武器に取り組み全体をリードし、俯瞰的に業務の集約化・標準化・IT化などによるコスト削減を推進するリーダーが不足している

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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