2026年9月8日、Nutanixは、日本における年次イベント「.NEXT On Tour Tokyo 2026」にあわせて記者説明会を開催した。
株式会社日本総合研究所 常務執行役員(プラットフォーム基盤システム本部・クラウド基盤システム本部 副担当)呉竹義隆氏
Nutanix Inc. グローバル システムエンジニアリング&サービス担当 シニアバイスプレジデント Ajay Aggarwal(アジェイ・アガルワル)氏
説明会冒頭、本国のグローバル システムエンジニアリング&サービス担当SVPを務めるアジェイ・アガルワル氏が登壇した。第4四半期の営業利益率が30%、フリーキャッシュフローが8億4000万ドルを超えるなど、FY26の業績が好調に推移しているとして、「Nutanix Cloud Platformを核として、事業成長をつづけている」と自信を見せた。同社は、VMwareの買収にともなうインフラの移行需要に応えることはもちろん、「Nutanix Agentic Gateway」のようなAI機能の拡充を行うなど、AIやデータを活用するためのプラットフォーマーとしての姿勢を強めている。
今回、非構造化データを含めたAI活用を支援する「Nutanix Data Hub」を将来的に提供することを発表。他にも、「Azure Virtual Desktop on AHV」の一般提供や「Nutanix Enterprise AI(NAI)2.8」およびサービスプロバイダー向けの「Service Provider Central」の一般提供開始、さらに「Nutanix Kubernetes Platform(NKP)2.19」についても近日提供予定であると発表した。あわせて、日本市場において「NC2 on Google Cloud」を一般提供したことも報告された。
つづいて、2026年5月にニュータニックス・ジャパンのカントリーマネージャーに就任した今井浩氏が登壇。「これまで日本企業は、間接業務にフロンティアモデルを用いてAIの検証をしてきた。一部の業務をAIエージェントに委任する企業も出てきており、よりビジネスの中核にある“コア業務”への適用を考えると、データ主権(ソブリン)やガバナンス、セキュリティ、コストといった課題をクリアしていかなければならない。これまで勤めてきたSaaS企業ではその解決が難しく、(インフラ層からアプローチできる)Nutanixにジョインした」と話す。
日本市場においてもビジネスは伸長しており、売上高は前年比40%増、クライアント数は同17%増、パートナー数は同13%増を記録しているという。今井氏は、2020年頃にクラウドリフトが活発化したことでマルチ/ハイブリッドクラウド環境下でのデータのサイロ化が加速したと指摘。本格的なAI活用を念頭に置いたとき、いかにAI-Readyなデータを用意できるかが重要になるとする。Nutanixでは「Nutanix Agentic AI Platform」として、前述したAIゲートウェイやデータパイプラインなどの機能を具備し、マルチ/ハイブリッドクラウド環境でのAI活用を後押ししていくとした。

説明会後半には、導入事例として日本総合研究所と大塚商会が登壇した。SMBCグループのIT中核企業である日本総合研究所では、プライベートクラウド環境を構築・運用しており、当初700VMだった規模が現在では8,000VMまで拡大していたという。また、クラウドサービスを適宜利用し、メインフレームからパブリッククラウドまでマルチプラットフォーム環境の整備を推進している。その中で、フロンティアAIの登場により、これまでのIT戦略の見直しに迫られたとして、同社 呉竹義隆氏は「安定性を欠かさない、変化に強いプラットフォームが求められる。特定の技術やプラットフォームに縛られず、常に選択肢をもてるようにしたい」として、Nutanixを導入。運用負荷を軽減しながらも、AIによる分析機能の活用などを進めているという。
また、大塚商会では、既存の仮想化基盤のライセンスが更新できなくなったことを契機に、1,000社超の利用があるIaaS基盤を「Nutanix Cloud Platform(NCP)」で刷新している。同社の浜口和也氏は、「運用の高可用性やセキュリティ、自社運用の維持などを念頭に置いて検討した。移行ツールのNutanix Moveなどを活用することで、わずか4ヵ月でリリースできた」と説明。現在、刷新後のインフラを「Cloud IaaS 2」として顧客に提供している。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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