2026年9月8日、ドキュサイン・ジャパンは事業戦略説明会を開催した。
日本企業において、さまざまなアプリケーションの導入により、部門最適(サイロ化)が進んでしまっている。アプリケーション間の連携ができなかったり、紙でキャビネットに残ったままの契約書があったりと、そもそも「契約データ」を十分に活用できる土台がととのっていない状況だ。2026年6月にカントリーマネージャーとして就任した吉田浩生氏は、「電子化とデジタル化は似て非なるものだ。データを利活用できる、デジタル化が重要だ」と指摘。そこで同社では、ガバナンスを担保しながら契約書を活用するための基盤として「Docusign IAM」を展開している。
これまでドキュサイン・ジャパンは、電子署名や契約ライフサイクル管理(CLM)など、領域ごとに製品展開し、コロナ禍を契機として導入社数を増やしてきた。2024年から契約管理に係るプラットフォームとしてDocusign IAMを展開。既にグローバルで4万社超、日本市場でも前年同期比で新規売上を拡大している。
「われわれは、第二フェーズに突入した。直販モデルを推進しながら、Docusign IAMのインテグレーションをパートナー各社と進めていく。また、業界ごとの商習慣や契約形態の違いを踏まえながら、活用を支援していきたい」(吉田氏)
さらに、AIを活用した新機能として、「Docusign AIアシストレビュー」「Docusign AIエージェント」「Docusign MCPサーバー」を提供することを発表した。

Docusign IAMには、「Iris」と呼ばれるAIエンジンが搭載されている。今回提供される3つの新機能についても、Irisが活用されているという。Docusign AIアシストレビューでは、契約レビューにおけるリスクを検出し、修正案を提案。既に数社の日本企業が先行利用をしている状況だ。Docusign AIエージェントは、契約書の更新期限の確認や承認依頼など、人手で実施していた業務プロセスをAIエージェントが自律実行してくれる。権限管理に基づいてノーコードでワークフローを設定できるため、Human-in-the-Loopとしてガバナンスを効かせながらも、業務効率化を図れるという。
加えて、ClaudeやChatGPTなどの外部AIを用いたいとき、Docusign MCPサーバーを用いることでDocusign IAMなどと連携が可能だ。日常利用しているAIツールとつなぐことで、業務データと結びつけたデータ活用も実現できるとした。

ドキュサイン・ジャパンの細田博氏は、「それぞれ独立したAI機能ではなく、契約書の作成から締結後の活用まで、契約ライフサイクルをつなぐためのものだ。単に業務を効率化するだけでなく、付加価値のある仕事へと人や時間を振り向けることが重要であり、そこを支えていきたい」と述べた。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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