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(第13回)  「未来の課題や機会」のゲームストーミングでの見つけ方

  2013/03/21 08:00

仕事をする上で創造性がより求められるようになってきている状況で、ブレインストーミングを行う機会は増えてきています。けれど、その頻度が増える一方で、なかなかうまくアイデアが出せないブレインストーミングの場も、多くなってきているのではないでしょうか? うまくアイデアが出せないブレインストーミングには、きっと発想のための視点の切り替えがうまくできていないのだと思います。今回はいくつかのゲームストーミングの手法を用いて、視点を変えながら自分たちの理想の未来像を想像する方法を紹介します。今までの記事は、こちら

不確実な未来に向かうには、計画的思考を捨てなくてはならない

 創造性が強く求められる時代となり、新しいアイデアを発想するためにブレインストーミングをする機会が増えた企業は多いのではないかと思います。より創造的な環境でブレインストーミングができるよう、普段働いている空間とは異なる“ブレインストーミング用”の部屋を別途設ける企業もあります。

 けれど、ブレインストーミングをすれば自分たちが期待するような画期的なアイデアに辿り着けるかというと、どうやらそうでもないようです。普通の人が集まっていくらブレインストーミングをしたところで新しいアイデアなんて生まれないと、“ネガティブな印象”を持っている人もいます。なかには、ブレインストーミングの成功体験をしたことがなく、「ブレインストーミングをしよう」と言われただけで、気持ちが“どんより”するという人もいたりします。

 新しいアイデアを生み出すのは、なかなか難しいようです。とりわけ難しく感じられるのは、ゴールさえも曖昧な「不確実な未来」に向かうときで、それでも何か新しいアイデアを生み出していかなくてはいけない場合です。残念ながら、ブレインストーミングの創造性が求められるのは、まさにこの不確実な状況です。よって、なかなか期待するアイデアが生まれず、ブレインストーミングが難しく感じられてしまうのでしょう。

 ゴールが最初から見えていけば、何段階でそこにたどり着けそうかも、どういう手順でそこに向かうかも、予測ができるし計画もできます。けれど、ゴールが曖昧なら、まずどこに向かえばいいかもわからないので、進む方向も手探りですし、何ステップ踏めばまだ見ぬゴールにたどり着くかもわからないので、従来のようにプロセスを計画することができません。

図1:ゴールが曖昧な場合、計画的な頭の使い方は役に立たない

 ゴールが曖昧な場合に難しさを感じてしまうのは、従来の計画的思考が成り立たず、アイデアと同時にゴールもいっしょに手探りしていかなくてはいけないからでしょう。解決策と一緒に問題そのものを見つけなくてはならず、それが従来的な計画ありきの頭の使い方とは大きく異なっているから、なかなか良いアイデアを発想できないのだと思います。

 不確実な未来に向かい、そこで新しいビジネスを確立するためには、まず従来のように誰かに明確なゴールを与えてもらえるという前提と、その明確なゴールに向かうために使っていた計画的な思考方法を捨てて、自分たちで手探りしながら、自分たち自身のゴールイメージをつかみとるような思考方法に変えていく必要があるのです。

 実は、そのように“手探り型”に自分たちの姿勢を変えてみると、ブレインストーミングセッションの設計の仕方を大きく変える必要があるのに気づきます。

 つまり、ブレインストーミングを1回でも行えば、確実に一歩前進することを前提に考えた設計ではなく、最初から手探りができるように複数のセッションで毎回視点を変えながら、自分たちが実現すべき世界観とその世界を実現するためのアイデアをいっしょに見つけられるような形で、セッション全体を組み立てる方向に変わるのです。

 そのとき、視点を変えて発想を行うためのバリエーションをつくるのに役立つのが、「ゲームストーミング」の手法群です。

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著者プロフィール

  • 棚橋弘季(タナハシヒロキ)

    棚橋弘季(たなはしひろき) 株式会社ロフトワーク所属。イノベーションメーカー。デザイン思考やコ・デザイン、リーン・スタートアップなどの手法を用いてクライアント企業のイノベーション創出の支援を行う。ブログ「DESIGN IT! w/LOVE」。著書に『デザイン思考の仕事術』 など。

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