コ・クリエーションに関する記事とニュース
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2013/06/27
「サービスデザイン」と「リーンスタートアップ」によるビジネスのリ・デザイン
小さく仮説検証を行いながらあるべきビジネスの形を探っていくリーンスタートアップ的なアプローチ。顧客経験という観点からビジネス全体を統合的な視点で設計するサービスデザインのアプローチ。いま注目を集める2つのアプローチは、一見すると「小さな学びの積み重ね」と「包括的な視点でのデザインの統合」という、相反する方向性をもつように思われます。しかし実際の現場では、2つのアプローチは両立可能。今回はそんな観点からサービスデザインとリーンスタートアップの組み合わせについて考えてみようと思います。今までの記事は...
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2013/05/29
素早い仮説検証と「組織での学び」を得る仕組み
いまだ市場自体が存在しない領域で、商品と同時に顧客も開発することが求められるイノベーションの領域。イノベーションの創出という新たなビジネス課題の解決のために求められるのは、従来型の商品開発プロセスではありません。顧客開発モデルがベースとなったリーン・スタートアップ的なプロセスが求められています。今回は顧客開発プロセスの可視化ツールの1つである、「バリデーション・ボード」も紹介しつつ、顧客開発モデルによる新たな商品&サービス開発プロセスが必要とされる背景を説明します。今までの記事は、こちら。
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2013/05/16
新しい発想は「オープンなチームの内部」から生まれる
市場環境が、「同一製品カテゴリー内の類似な製品同士のシェア争い」をしていた時代から、「より独自性のあるイノベーションによって市場自体を創出する」ことが求められ時代へとシフトしたことにより、新しい価値や新しい発想を生み出す際の姿勢にも、変化が求められています。従来のように、組織の外にベストプラクティスや先行事例をみて自身の方向性を定めることはますます難しくなり、内部から新しい発想を生み出すしかない状況になっています。今回は、そうした変化について見ていこうと思います。今までの記事はこちら。
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2013/04/11
参加型デザインとしての「アイデアソン」をイノベーション創出に活用する
ソフトウェア開発の分野では、ハッカソンとセットで行われることもある「アイデアソン」。このオープンに参加者を募って実施するアイデア創出の場は、新しさを生み出す源泉として「多様性」を必要とするイノベーション創出の場面でも、役立てることができます。今回はイノベーションの創出という観点からみたアイデアソンの活用について紹介します。今までの記事は、こちら。
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2013/03/21
「未来の課題や機会」のゲームストーミングでの見つけ方
仕事をする上で創造性がより求められるようになってきている状況で、ブレインストーミングを行う機会は増えてきています。けれど、その頻度が増える一方で、なかなかうまくアイデアが出せないブレインストーミングの場も、多くなってきているのではないでしょうか? うまくアイデアが出せないブレインストーミングには、きっと発想のための視点の切り替えがうまくできていないのだと思います。今回はいくつかのゲームストーミングの手法を用いて、視点を変えながら自分たちの理想の未来像を想像する方法を紹介します。今までの記事は、こ...
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2013/03/01
サービスデザインの本質-サービス全体の「構造としくみ」をデザインする
ようやく日本でも注目されはじめた「サービスデザイン」は、言葉の印象による誤解、UXとともに語られることでの誤解により、その本質が正しく理解されていないようです。前者に関しては「サービス」という言葉が狭く捉えられすぎてしまい、今やあらゆる組織が「サービスという視点から顧客との関わり方を考える必要があること」が見落とされている点。それが後者にも影響しており、サービスデザインがタッチポイントのデザインと混同されている点。今回はこうした誤解を解くためにも、あらためてサービスデザインの一番の特徴である「包...
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2013/02/15
ユーザーリサーチから“イノベーション機会”を発見する方法
デザイン思考では、エスノグラフィーなどのユーザーリサーチを通じて、新しい価値を生み出すビジネネス機会の発見を行います。しかし、実際に稼働するプロジェクトの現場では、ユーザーリサーチを実施したが、その成果からイノベーション機会を発見できず、立ち往生することがよくあります。ユーザーリサーチなどの質的データを扱うためには、そのための手法が必要ですが、手法を知らない、もしくは、使いこなせないケースが多いのです。今回は、質的なリサーチデータからイノベーションの機会を創出するための手法とその利用に関するポイ...
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2013/01/29
新しいアイデアは蛇行しながら生み出す-エクスペリエンス重視の姿勢
イノベーションの創出のためのアイデアを生み出す際、ブレインストーミングやワークショップなどの方法を使うことが一般化してきています。その一方で、新しいアイデアなど出てこないという否定的な意見も聞かれるようになりました。しかし、うまく発想が生まれないのは、取り組む姿勢に間違いがあるからです。今回は、そうしたアイデア発想の場で必要な、「蛇行することで物事を様々な角度で見られるようにする」仕掛けの重要性について、解説しようと思います。
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2013/01/11
もう1つのリーン・スタートアップ-マネジメントの第二世紀に向けて
イノベーションの創出に関しては、これまで新しい発想をどのように生みだすかというテーマで語られる傾向がありました。しかし、最近では、「新しい発想をいかに実行に移すか」が議論されるようになってきています。そんな「イノベーションの実行」という観点も含め、今回は昨年来話題となっている「リーン・スタートアップ」という手法を、既存の企業における新規事業の立ち上げという観点から改めて取り上げてみようと思います。
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2012/12/20
“体験価値”が重視される市場での「サービスデザイン」
先進国を中心に世界的にモノから体験へ価値がシフトし、産業構造的にもサービス分野の占める割合が非常に高くなってきています。そんな市場動向のなか、「サービスデザイン」というデザイン思考をビジネスデザインに応用した分野に注目が集まっています。エスノグラフィーやプロトタイピングなどのデザイン思考ではおなじみの手法に加え、カスタマー・ジャーニー・マッピングなどの独特の手法も用いられる「サービスデザイン」について、今回はその概要をご紹介していきます。
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2012/12/07
デザインプロセスをオープンに-ペルソナなんて作ってどうするの?
イノベーションの速度が世界的に速まり、“人間中心”がキーコンセプトになったデザインの手法を用いることが求められてています。ビジネスの現場やデザインプロセスそのものも、多くの仮説を出し、多くの失敗ができるよう、スピードアップが必須です。デザインプロセス自体を、販売開始前にオープンにしてしまうケースもあります。今回は、そうしたデザインプロセスの変化について解説していきます。
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2012/11/21
マス・イノベーションとオンライン・コラボレーション環境のデザイン
前回は、空間のデザインやレイアウトなどがワークショップでの発想力に影響を与える例を紹介しながら、創造性の関数としての「環境」について考えてみました。今回はその環境と想像力の関係について、オンラインでのコラボレーション環境とデザインをテーマに考えてきます。
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2012/11/01
アイデア創出における「環境」という変数
様々な場所でのデザイン思考の実践的な研究を通じて、優れたアイデアの創出とそれが行なわれる環境との関係が日に日に明らかになってきています。今まで実現されていないことを実現するというイノベーションのための創造性がより重視される傾向にあるなかで、これまでのオフィス環境のデザインとは異なる、より創造性を発揮できる空間のデザインとはどんなものかが検討されています。今回は、ワークショップの事例も紹介しながら、創造性の関数としての「環境」について考えていきます。
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2012/10/17
「なぜ?」を問うことでリフレーミングするのがエスノグラフィーの極意
ごくごくありふれた日常にさえチャンスを見出すイノベーターがいる一方で、ことごとくそれを見逃す私たちのような普通の人たちがいます。同じものを見ていながら一方は機会を見出し、もう一方はそれを見逃してしまう。この違いはどこから生じるのか?前回に引き続きインドのイノベーターであるアルナシャラム・ムルガナンサムさんの事例も参照しつつ、ありふれた日常にひそむ機会を見出すためのリフレーミングについて解説します。また、その中で、エスノグラフィーに対する間違った期待についても触れてみようと思います。
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2012/10/11
インドのグラスルーツ・イノベーターに学ぶ「白紙から始める」イノベーション
今回は、生理用ナプキンが買えずにナプキン使用率が10%を切っていたインドの女性のために、低価格の生理用ナプキンを作る機械を発明した「グラスルーツ・イノベーター」アルナシャラム・ムルガナンサムさんが実際に行ったソーシャルイノベーションを紹介します。この事例を通じて、「革新的な発想を阻む本当の原因は何か?」「その原因を除去して新しい発想を生み出すために必要なものは何か?」について考えていきます。
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2012/09/26
共益の創造を目指すコ・クリエーション戦略(後編)
従来の個人の働き方や企業のあり方を一変させる「変革の時代」について概観した前回に続き、今回は新興・途上国の急激な都市化と世界的に気運が高まっている「ソーシャルイノベーション」との関係について考えていきます。そして、それらの新興・途上国の社会問題を決して対岸の火事のように傍観することができなくなったグローバル化した環境において、多様性を戦略的に組み込むコ・クリエーションのアプローチがイノベーションの実現に有効であることを解説していきます。
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2012/09/12
共益の創造を目指すコ・クリエーション戦略(前編)
「ThinkSocialな時代のビジネスデザイン」と題したこの連載では歴史的にも大きな変換点といえる現在そしてこれからの社会環境で、個人はいかに働き、企業はどのような戦略で事業を展開していけばよいかを考えていきます。また、様々な社会課題が山積みとなった社会において、個人や企業が生き抜くためにはどんな変革が必要となり、その変革を実現するためにはどんな方法が有効なのかも連載のテーマとして扱います。まず第1回目となる今回は社会的に大きな変革が望まれる時代を概観します。