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週刊DBオンライン 谷川耕一

Red Hatのオープン・ハイブリッドクラウド戦略が順調に推移している理由

 Red Hatではオープン・ハイブリッドクラウドの戦略を既に5年ほど前から打ち出している。この戦略では物理環境、仮想化サーバー環境、プライベートクラウド、パブリッククラウドの全てに対応できることが特長だ。オープン・ハイブリッドクラウドがあらゆる環境に対応できる理由の1つが、オープンソースであるLinuxの存在だ。

LinuxとOpenShiftはオープン・ハイブリッドクラウドの重要な要素

 「企業がイノベーションに迅速に対応できるのは、オープンソースの活用があるからです。そのオープンソースには、大きなエコシステムがあることも重要です」と語るのは、Red Hat Enterprise Linuxビジネスユニット バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのステファニー・チラス氏だ。今やオープンソース・ソフトウェアが、企業から頼られる存在となっている。その状況下でRed Hatの製品は、まさにオープンソースの価値を生かすことができるもの。そのオープンソース・ソフトウェアの代表格が、Linuxというわけだ。

Red Hat Enterprise Linuxビジネスユニット バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャ―ステファニー・チラス氏
Red Hat
Enterprise Linuxビジネスユニット
バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャ―
ステファニー・チラス氏

 新たに発表されたRed Hat Enterprise Linux(RHEL) 8は、どのような環境に対しても一貫したデリバリが可能。それを容易にするツールとしてImage Builderも提供している。また非UNIXユーザーでもより簡単に使えるように、Webベースのツールを用意しコマンドライン操作を行わずにLinuxを管理できるようにもしている。またコンテナ化にも簡単に対応できるようになった。

 「オープン・ハイブリッドクラウドでは、コンテナを使った開発が必要になります。コンテナには必ずLinuxが入っており、コンテナはLinuxでもあります。コンテナがRHELの上で動けば、Red HatではそれをRHELの環境としてサポートします」とチラス氏。世界の1/8のワークロードが、RHELの上で動いている。RHELのエコシステムでは、Red Hatが得るものの20倍の収益が、エコシステム参加企業の収益につながる。

 オープン・ハイブリッドクラウドの戦略を支えるもう1つの要素が、OpenShiftだ。Red Hat クラウドプラットフォーム担当 シニア・ディレクターのマーチン・クラウス氏は「コンテナ化されたアプリケーションを動かすための環境がOpenShiftです。OpenShiftには既に1,000社を超える顧客があり、これを使ってアプリケーションのモダナイズをしています」と語る。OpenShiftはマルチクラウド、ハイブリッドクラウドの環境で使われており、ビッグデータ活用のプラットフォームとしての利用もある。

Red Hat
クラウドプラットフォーム担当 シニア・ディレクター
マーチン・クラウス氏

 なぜ今OpenShiftが採用されるのか。理由の1つが、信頼性のあるエンタープライズ向けKubernetesを提供できるから。OpenShiftのKubernetesを利用することで、ミッションクリティカルなアプリケーションをコンテナ化して、大規模に走らせることできる。そのための信頼性のある環境を、OpenShiftならば提供できるという。

 LinuxとOpenShiftを活用して、一貫したITプラットフォームをどのような環境にも提供できる。これによりRed Hatは、DevOpsの実現もサポートできる。OpenShift環境では従来型の3層構造のものから、新しいクラウドネイティブなアプリケーションの開発にまで幅広く対応できるのだ。

 「これらがオープンソースのコミュニティからコミットメントを得て開発されていることも重要です・コミュニティのコミットメントがあるからこそ、世界中の多くの開発者からRed Hatは支持されるのです」(クラウス氏)

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オープン・ハイブリッドクラウドは実現を加速するフェーズに入った

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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