EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

テーマ別に探す

第7回 やっぱり気になる導入コスト対決はHyper-Vに軍配?

  2010/03/24 00:00

3. 統合管理ツール

 統合管理ツールのライセンスは、MicrosoftとVMwareで大きく方式が異なっています。

Hyper-Vの統合管理ツール

 MicrosoftのSystem Center Virtual Machine Manager(SCVMM)は、管理対象となる物理サーバー(Hyper-VホストやVirtual Server)ごとに管理ライセンスを購入する方式を採用しています。管理対象ホストが5台であれば5ライセンス、10台であれば10ライセンスを購入することになります。規模を拡張するにつれてSCVMMのライセンスも追加取得していく必要がありますが、中小規模環境でも気軽に始められるというメリットがあります。

 なお通常版のSCVMMのほかに、Workgroup Editionというパッケージも提供されています。Workgroup Editionは管理対象ホストが最大5台に制限された小規模環境向け製品であり、一般小売店で販売されています。定価が公開されていないためここで比較することはできませんが、5台以下のホストに限定できる場合は通常版より安価です。

VMwareの統合管理ツール

 一方のVMware vCenter Serverは、管理サーバー自身の台数によってライセンス数が決定するサーバー・ライセンス方式を採用しています。そのため多数のESXを管理するほどコストパフォーマンスも良くなりますが、1台あたり80万円以上するため小規模環境には高価な製品であるという印象が否めませんでした。

 そこでVMware社は、従来から提供していたvCenter Server “Standard”に加え、vCenter Server “Foundation"と呼ばれる製品を提供するようになりました。Foundationは最大 3 台のホストを管理できる小規模環境向けエディションで、Standardのおよそ1/3の価格に抑えられています。SCVMMにおけるWorkgroup Editionと同じコンセプトであると考えてよいでしょう。

表2: 統合管理ツールのライセンス
表2: 統合管理ツールのライセンス

 

System Centerファミリー製品の統合ライセンス

 なおMicrosoftのSystem Centerファミリーでは、Server Management Suite Enterprise(SMSE)、またはServer Management Suite Datacenter(SMSD)と呼ばれる統合ライセンスが提供されています。これはSCVMMをはじめとするSystem Centerファミリー製品を2つ以上組み合わせて利用する場合に、個々の製品ライセンスを購入するよりも安価になる仕組みです。

 SMSEおよびSMSDの詳細は、下記サイトをご参照ください。

 今回は、「ハイパーバイザー」「ゲストOS」「統合管理ツール」という3つのライセンスについて、それぞれの単価やルールをご説明しました。次回は実際に仮想環境を構築するシナリオを想定し、具体的なライセンス費用を算出します。



著者プロフィール

  • 前島 鷹賢(マエジマ タカマサ)

    Microsoft MVP for Virtualization - Virtual Machine 日本アイ・ビー・エム(株)に勤務。MicrosoftやVMware製品を中心としたx86インフラ環境の設計・構築に従事。特にWindowsサーバー/クライアント環境のシステム管理・監視、セキュリティ、サーバー仮想化などの分野を得意としている。   ※各記事は筆者の個人的意見を記載しているものであり、日本アイ・ビー・エムまたはその他関連企業の見解を代表するものではありません。

バックナンバー

連載:比較で学ぶHyper-V 2.0

もっと読む

All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5