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「Lotusphere Comes to You 2011」3月2日東京国際フォーラムにて開催 グループウェアの進化形「ソーシャルウェア」がもたらすビジネスチャンス

  2011/02/14 18:00

新しい組織に変化していくために必要なツール

 もともとIBMは2000年代はじめから、自社社員が個人ベースでグローバルに結びつき、さまざまなアイデアを共有し、それをタスクとして管理し、新しいビジネスにつなげていくという試みを始めていた。今回のソーシャルウェアへの進化はこうしたこともバックボーンとなっているはずだ。一方で行木氏は次のように付け加える。

 「2010年にIBMは『IBM Global Chief Human Resource Officer Study 2010』と題して世界中の有力企業の人事担当責任者に調査を行いました。そこで明らかになった課題を3つにまとめると次のようになります。1つは、想像力を発揮できるリーダーの育成、2つめはスピードと柔軟性を高める戦略的人財配置、3つめはグローバル化の進んだ組織における効果的なコラボレーションの促進です。もちろん、これまで進めてきた企業内での情報共有、コラボレーションの効率化の取り組みもベースになっているわけですが、ここにきて、企業は自社が持つ『ベストプラクティス』、つまり勝ちパターンが通用しない状況に直面することになったわけです。そしてその苦境を打破するためには何をすればいいのか、という課題に対する答えの1つとしてソーシャルウェア活用の提案があると理解していただきたい」

 つまり、これまでの戦略、組織構造、システムを変えなくてはならない状況だという認識が多くの企業で広がっているということ、そして、そのためのツールとしてもソーシャルウェアは重要な役割を担うということなのだ。

 「かつてマッキンゼーが提唱した7つのSという有名な理論があります。Strategy(戦略)、Structure(組織構造)、System(システム・制度)という企業のハード部分といえる3つのSの一部を変えても、Shared value (共通の価値観・理念)、Style(経営スタイル・社風)、Staff(人材)、Skill(スキル・能力)というソフトのSの変革はうまく進まないというものです。組織変革にはハードのSをすべ同時に改革することが不可欠だとすれば、ソーシャルウェアは改革のための起爆剤、あるいは改革をスムーズに進めるための基盤ツールとして役立つはずです」(行木氏)

ソフトウェア側からコミュニケーションの文化を醸成する
ソフトウェア側からコミュニケーションの文化を醸成する

 新しい時代へ組織を正しく導くためのツールとして、ソーシャルウェアは今後日本でも大いに注目されるテクノロジーだといえる。

 

 


著者プロフィール

  • 大西 高弘(オオニシ タカヒロ)

    1988年、出版社で就職・転職情報誌および経済関連出版物の編集、執筆を担当。2003年から、IT系雑誌の編集部に所属。IT導入事例の編集記事などで、ユーザー企業への取材を多数経験。業務系アプリケーションなどに関する企画記事の編集、執筆にも従事。2006年からIT系Webメディアの編集部に所属。201...

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