日本電気(NEC)は、兵庫県市川町において、コミュニケーションロボット「PaPeRo i(パペロアイ)」を活用した高齢者の見守りと楽しい生活をサポートするサービス「みまもり パペロ」の無償トライアルを、2月1日から2か月間実施する。
「みまもり パペロ」は、顔検知機能や音声認識AI技術、クラウドサービスを融合して、1人住まいの高齢者の安心安全な暮らしを支援するとともに、ロボットとの会話や離れて暮らす家族とのコミュニケーションを豊かにすることで、孤独感や退屈さを癒やし、生活を活性化することを目的としている。
1日3回、ロボットが声かけを行い、高齢者本人からの同意を得て撮影した写真を家族のスマートフォンなどに送る「見守り」機能や、家族から高齢者へメッセージや写真を送れる「コミュニケーション」機能、高齢者とロボットが自由に会話可能な「おしゃべり」機能、防災メールの自動配信といった12種類の機能を備えており、API連携によって自治体独自のサービス開発もできる。
市川町では、1人暮らしの高齢者や高齢者世帯が増えており、「話し相手がいない、日中ひとりで心配な時がある」といった相談が寄せられていた。また、地域包括支援センターが介護予防事業として公民館などで「ふれあいの会」や「いきいき100歳体操」を開催しているが、こういった会への参加が難しい高齢者もいることから、今回のトライアル実施に至っている。
同町では、公募などでトライアルのモニターを募集し、2か月間にわたってトライアルを実施するとともに、4月以降は同トライアルの結果を踏まえた有償サービス提供の実現に取り組んでいく。
なお、NECは2018年7月から「みまもり パペロ」の実証実験を愛媛県西条市で行っており、好意的に受け入れられたことから、同市では2019年1月に「みまもり パペロ」の有償提供を開始している。