KDDI総合研究所は、暗号解読コンテスト「Challenges for code-based problems」において、1161次元のSyndrome Decoding in the Goppa-McEliece Setting(以下、SD)問題を、世界で初めて解読した。
解読アルゴリズムの改良ならびに並列マルチスレッド環境に適した最適化を行い、解読処理の約250倍の高速化を達成したとしている。商用クラウドの8台の仮想PCでも、1台当たりの並列数を17,000,000とした解読を行うことで、10の48乗(=1京×1京×1京)通りの候補が存在し、総当たり方式による計算では1億年以上かかる1161次元のSD問題の解読を、約375時間で成功したという。
本成果は、次世代公開鍵暗号として符号暗号を利用する際に、安全な次元の大きさを決めるための非常に重要な情報となる。KDDI総合研究所は、安心して利用できる情報通信システムの構築に貢献するため、引き続き解読アルゴリズムの高速化検討を進めるとともに、より高速で安全な次世代公開鍵暗号実現に向けた研究開発を推進していくとしている。
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