NECは5Gの本格的な商用サービスの拡大に向け、複雑化する課金情報の効率的な処理を実現するため、スウェーデンのDigitalRouteとパートナーシップに関する覚書を締結した。
DigitalRouteは世界400社以上の企業へ、課金情報を処理するメディエーションシステムを提供している。これまでNECとDigitalRouteは、NECの子会社のNetcracker Technologyを通じてBSS(Business Support System)領域においてパートナーシップを結び、製品を展開してきた。
この度、NECのクラウドネイティブなSA(Stand Alone)型5Gコアネットワーク(5GC)と、DigitalRouteのメディエーションのプラットフォーム「Usage Data Platform」を連携させることに合意した。本パートナーシップにより、5G導入を進める通信事業者などに向けて、NECの5Gコアと顧客のBSSとの連携を迅速に行い、効率的な課金処理を支援し、迅速な事業の立ち上げや収益化を実現するという。
パートナーシップによる提供価値
クラウド対応により迅速な収益化に貢献
NECの5GCは3GPP標準に準拠しており、クラウドネイティブな構成により顧客のデータセンター、並びにAWS上での導入が可能。DigitalRouteにおいても3GPP標準に基づくクラウドネイティブなアーキテクチャを保有しており、NECの5GCにDigitalRouteのUsage Data PlatformをCGF(Charging Gateway Function)として追加することで、顧客事業の収益化に貢献するとしている。
5Gの多様なサービスに対応
NECの5GCは、3GPP標準に準拠したネットワークスライシングアーキテクチャを採用しており、異なるサービス毎のニーズに応じてネットワークスライスを設定している。また、DigitalRouteとの連携により各スライス毎の要求条件に対応して、効率的な課金処理を支援する。
5GコアからBSSまでのEnd to End の提供
本パートナーシップに加え、従来からDigitalRouteとパートナーシップを結んでいるNetcracker TechnologyのBSSを組み合わせることで、コアノードから料金計算、請求、回収まで含めたEnd to Endでのサービス提供を実現するという。
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