米現地時間6月9日、セールスフォース・ドットコムは、新機能「Corporate and Investment Banking for Financial Services Cloud」を発表した。
新機能の詳細
バンカーの効率性と生産性の最大化
バンカーは、場所を問わず単一のプラットフォームからディールライフサイクル全体を管理し、ディールに関する活動や顧客とのやり取りを追跡できるようになるという。また、同社のローコードツールを利用し、M&A(企業の買収・合併)、資本調達および企業再建に関わる取引執行プロセスを自動化。「Tableau CRM for Financial Services」によりディール分析が可能となり、好みのデバイスから過去の顧客情報や提案内容、議事録を一ヵ所で確認し、ディールパイプラインや顧客とのやり取りを最適化できるとしている。
AIベースのリサーチツールによる関係性の発見
ERI機能は、関連するつながりを自動的にハイライトし、予期しない関係性を発見できるという。たとえば、バンカーが見込み顧客の紹介を得たい場合、同機能はウェブ上の非構造化データやテキストを調べて、見込み顧客が同じ非営利団体のアドバイザリーボードに所属しているなど、バンカーとのつながりを発見し、紹介の機会を得ることができるとしている。
顧客エンゲージメントのコンプライアンス確保
機密のM&Aディールを抱えているバンカーは、関連株を取引している同僚にそのM&Aディールの情報を閲覧ができないように設定できる。また、顧客オンボーディングプロセスの進捗をパートナー製のソリューションでも管理できるという。
戦略的アドバンテージとしてのデータ利用
内部のディールマンデート情報とS&P Globalなどの外部パートナーの市場データが統合された顧客情報を確認できるとしている。S&P Globalの企業評価だけでなく、収益、従業員の給与およびその他の潜在的なリスクなどの情報もすべてSalesforce内で確認できるという。
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