凸版印刷とシグマアイは共同で、量子コンピューティング技術の1つである量子アニーリングを活用し、物流業務の効率化に向けた実証実験を10月より開始した。
本実証実験では、両社が共同で進めている量子アニーリングを、凸版印刷のグループ会社であるトッパン・コスモが物流業界などに向けて提供している業務効率化/見える化システム「MITATE(ミタテ)」に適用。計画立案機能を拡張することで、配車/配送計画などの業務の負担軽減、スピード/精度向上、および配送時間の縮減やそれにともなう環境負荷低減を実現するとしている。
また、本実証実験の効果検証を通し、量子アニーリング活用のノウハウを蓄積。重さ/大きさ/種類/荷姿など荷物に関する情報の安全・安心な運用/管理、集荷や配達にともなう配車/配送計画策定など、物流業務を効率化/見える化する物流DXを目指すという。
両社は今後、集荷から着荷に至る物流フローにおける業務を効率化するシステムを開発し、2025年に物流DXソリューションの提供開始を目指すほか、物流以外にも幅広く、量子アニーリング技術を活用した全体最適化ソリューションの研究を進めていくとしている。
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