Citrix Systemsは2021年10月26日(米現地時間)、同社による調査「ハイパーイノベーションの時代」の結果を発表した。
本調査は、ハイブリッドな働き方が求められる世界における創造性とコラボレーションについて、またイノベーションを促進するテクノロジーの役割について調査したもの。2021年に、Man Bites DogおよびColeman Parkes Researchと共同で、大企業および中堅企業で働く1,200名のビジネスリーダー(役職は、CEO、CFO、CMO、CTO、COO、マネージングディレクターなど)を対象にインタビューを実施したとしている。回答者の居住国は、米国(400名)、英国(200名)、フランス(200名)、ドイツ(200名)、オランダ(200名)という内訳で、調査対象となったのは、金融サービス、ヘルスケア・ライフサイエンス、テクノロジー、プロフェッショナルサービス、製造業、小売業の各分野だという。
新たなワークツール導入により社内交流が改善
- 調査に参加したビジネスリーダーの約9割が、パンデミックの影響による新しいワークツールの導入により、個人やチームの交流が大幅に改善されたと回答
- 同調査参加者の80%が、今後1年間で組織はハイパーイノベーションに向けて転換を進め、その結果、これまで以上に多くのアイデアを生み出すようになると予想
アイデア創出が活発化
- 調査対象者の93%が、デジタルコラボレーションの増加にともない、組織全体から多様な声が届くようになり、またより多くのアイデアが表面化するようになったと思うと回答
- 調査対象者の80%が、パンデミックの期間中、自由に考える時間が増えたことで、自分自身も今まで以上にクリエイティブなアイデアが生まれるようになったと回答
成長の促進
これまでは、新規顧客の獲得、新市場への進出、マーケティング活動の強化など、伝統的なメカニズムが主な成長の原動力となっていたが、調査を受けた企業では、直近の会計年度における成長の約半分がイノベーションによるものであるとし、特に以下の要因を挙げているとしている。
- 新しいテクノロジーの採用:16%
- 新製品や新サービス:14%
- 新しい働き方:14%
- 新規クライアント、新規顧客の獲得:12%
- 新規市場への拡大または参入:12%
- マーケティング活動の強化:11%
- 新しいパートナーシップ:10%
- M&A(合併、買収):4%
また、このトレンドに乗じるため、ビジネスリーダーたちは焦点を新製品や新サービスに移行しつつあるという。具体的には、調査対象者の69%が、今後1年間に研究開発への投資を増やす、また28%が現在のレベルを維持すると回答し、削減を計画していると答えたのはわずか3%であったとしている。
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