NECと東北大学病院は、「医師の働き方改革」に向け、カメラ映像やウェアラブルデバイスで取得したデータを解析するAI(人工知能)技術を活用し、医師の業務課題の抽出と改善策の提示を行う新たな要因解析モデルの有効性を検証する実証実験を10月1日から開始したと発表した。
本実証では、医師の業務種別ごとに業務の量や質だけでなく、肉体的負荷や心理的負荷までを可視化・分析する。これにより、持続可能な医療の実現に向けた業務課題の抽出と具体的な改善策を自動で導き出す「医師の業務改善要因解析モデル」を確立し、その改善効果を検証した上で、本モデルの実用化を目指すとしている。
本実証では、業務種別ごとに業務の量や質および医師の肉体的負荷や心理的負荷を可視化し、根本的な業務課題の抽出に向けたデータ分析の有効性を検証するという。
具体的には、医師の動線上に設置したカメラ映像や医師が装着するウェアラブルデバイスから取得する情報を分析し、医師の活動内容やストレス度を可視化。
これらの情報に加え、入退室情報や端末操作のログ情報を合わせて分析し、医師の業務改善につながる課題を自動的に抽出した上で、これら課題に対する業務改善策を導き出し、その改善効果を検証する。AIは、これら一連の作業に活用される予定だ。
NECと東北大学病院は本実証を通じて、医師だけでなく病院内全体の労働環境改善と経営改善を両立させる解決手段の提案に取り組んでいくとしている。
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