サイバーセキュリティ専門家資格の非営利団体である(ISC)2は2月15日、エントリーレベルのサイバーセキュリティ認定試験である「Certified in Cybersecurity」が、新たに日本語、中国語、韓国語、ドイツ語、スペイン語の5つの言語で受験可能になったと発表した。
これまで、同資格試験は英語のみで実施されていたが、2022年のSSCP、CCSP、CISSP認定試験の言語適応に続き、日本語を含む5ヵ国語が追加された。
(ISC)2の最高経営責任者(CEO)のクレア・ロッソ氏は、次のようにコメント。「現在、私たちは世界的に340万人、アジア太平洋地域で220万人のサイバーセキュリティ専門家の人材不足という問題に直面しております。業界が抱える最大の課題のひとつは、エントリーおよびジュニアレベルの候補者にサイバーセキュリティの分野に参入するための適切なリソースを提供する手段が少ないことです。(ISC)2は、Certified in Cybersecurity認定資格試験の対応言語の拡大と、世界の100万人に対しエントリーレベルの認定試験を無償提供するという、『One Million Certified in Cybersecurity』の誓約を通して、業界への参入障壁を取り除き、世界中のより多くの人々がサイバーセキュリティのキャリアを歩み始められるよう、社会へ向けて有意義かつ影響力のある前進を続けています」。
また、(ISC)2のグローバルサイバーセキュリティ人材調査「『(ISC)2 Cybersecurity Workforce Study』の2022年度版」において、2022年にはサイバーセキュリティ人材が世界的に46万4,000人以上増加したことが明らかになったとした。アジア太平洋地域では、15.6%と他の地域と比べ増加率が最も高くなっているが、サイバーセキュリティ人材の需要は供給を上回っている。実際、日本は約5万6,000人のサイバーセキュリティ人材不足に直面しているという。同調査において、サイバーセキュリティ人材が不足していると回答した日本の回答者のうち、42%は、その最大の原因は組織が十分な資格を持った人材を見つけられないことを挙げているとした。
Certified in Cybersecurity認定資格は、大学新卒者から転職者やIT専門家まで、セキュリティスキルの確認や、新たなキャリアを目指す新世代のサイバーセキュリティ実務者の入門に適した資格だとしている。
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