日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、デジタル変革の共通基盤を提供する「デジタルサービス・プラットフォーム(IBM Digital Services Platform)」(以下、DSP)について、IBM Cloudに加え、アマゾン ウェブ サービス(AWS)や、Microsoft Azure(Azure)などのマルチクラウドへの対応を発表した。
複数のクラウド環境を活用するケースが増える中、それぞれのクラウドとDSPが連携することで、顧客の全社的なデジタル変革を加速。また、DSPを機能ごとに分割し、単一機能での導入や、既存の顧客クラウド環境への導入や既存運用との連携など、柔軟な導入を可能にしたという。
同社は、DSPにより、ビジネスの変化に追随して柔軟かつ迅速に拡張できるアプリケーションの実現と、テクノロジーを活用した運用自動化・高度化、顧客体験の向上を図っていくとしている。
また、マルチクラウドに対応したDSPは、自社に最適なクラウドサービスの選択を可能にするだけではなく、クラウドが本来提供する価値を最大限に引き出すことを目指している。その代表的な例として、新たに提供する「DevSecOpsパイプライン・ビルダー」はアプリケーション開発とその展開を可能にし、「AIを活用したIT運用サービス」は運用監視の自動化と高度化を実現するという。
これらの機能・特徴は、金融業界のみならずすべての業界で利用でき、今後は、様々なクラウドやオンプレミスにも提供範囲を拡大。特に、オンプレミスで最新のクラウド技術を活用するケースが増えていることから、クラウドネイティブ技術のオンプレミス活用に対応するDSPを提供し、ハイブリッドクラウドへの需要の高まりに対応していくとしている。
また、「業務マイクロサービス」は現在、金融サービス、クレジットカード、ヘルスケアの業務をサービス部品化しているが、今後は保険やヘルスケア、流通、製造などの業界向けや、サステナビリティ、エンタープライズAI、メタバースなどの用途に応じたマルチ・インダストリー・プラットフォームとして、DSPの拡充を進めていくという。
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