アイデンティティ管理サービスを提供するOktaの日本法人Okta Japanとソフトバンクは、法人向けデバイス管理サービス「ビジネス・コンシェル デバイスマネジメント(以下「BCDM」)」の新サービス開始にあたり、マルチテナント型マネージドサービスプロバイダー(MSP)パートナーとしての独占契約(日本国内のみで2年間限定)の締結を発表した。
2月16日の発表会で、Okta Japan代表取締役社長の渡邉崇氏は「日本企業の99%を占める中堅・中小企業では、リソース不足によりIT化の取り組みが後手に回りがち。今回のソフトバンクとの協業により、中堅・中小企業の分野にアイデンティティ管理を提供していく」と述べた。
中堅・中小規模の法人では、日常の業務で使用する複数のSaaSアプリケーションへの多要素認証(MFA)による安全なアクセスとシングルサインオンによる利便性の両立、従業員の入社時のアクセス権付与や退職者のアクセス権解除などが、担当者にとって大きな負荷となっていることが背景にあるという。
ソフトバンクの中野博徳氏は、「従来のIT管理は、デバイス管理とユーザー管理に分かれており、中堅・中小企業の担当者の運用工数は重い。Oktaのアイデンティティ管理機能をBCDMに統合することで、従業員が使用するモバイルデバイスやユーザー認証、SaaSアプリケーションの登録や更新、管理をBCDMの管理画面から一元的に行えるようになる。担当者の負荷は軽減され、私用デバイスの利用によるリスクも解消される」と語った。
今後ソフトバンクは、Oktaのシングルサインオン機能を基本サービスとして追加し、より高度な機能をオプションで提供していく予定だという。
今回の提携により「中堅・中小企業のDX化を進め、生産性の向上と日本企業の再成長に貢献していく」と中野氏は締めくくった。