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NTTデータとテラスカイが資本業務提携、3年後に500億、セールスフォース事業でNo.1目指す

テラスカイ 代表取締役CEO 社長執行役員 佐藤 秀哉/

NTTデータ 取締役常務執行役員 コンサルティング&アセットビジネス変革本部長 冨安 寛氏

 NTTデータとテラスカイは、2024年4月12日に資本業務提携契約を締結した。本提携により、国内ナンバー1のセールスフォースエンジニアグループを目指す。NTTデータはカスタマーエクスペリエンス変革の領域において、3年後に年間500億円の売上を目標としている。

NTTデータ、テラスカイ株式の20.12%取得を計画

 NTTデータは、NTTグループのNTTテクノクロス株式会社が保有するテラスカイ株式の約10%を譲り受ける。さらに市場買付により約5%強の株式を取得し、合計15.97%の株式取得を目指す。同時にテラスカイから業務連動条件付きの新株予約権の割り当てを受ける。

 テラスカイの2025年2月期から2027年2月期の3年間の連結営業利益が25億円を超過した場合、NTTデータは新株予約権を速やかに行使し、最終的にテラスカイ株式の20.12%を取得する計画だ。

両社の強みを活かした協業の狙い

 NTTデータ代表取締役社長の冨安寛氏は、「当社が日本事業を拡大させるために、セールスフォースというデジタルテクノロジーでリーダーポジションにいるテラスカイとの協業は、最適な組み合わせであり、コンサル・導入・効果創出とエンド・トゥー・エンドで迅速かつ強力にお客様のビジネスを支援することが出来る。これまでの弊社のセールスフォースでの取り組みが弱いというイメージを払拭したい」と語った。

 NTTデータはこれまで公共・金融分野で多くの顧客基盤を持っており、そこにセールスフォースをより導入していきたいと考えている。また、3月に立ち上げたTsuzumiの生成AI事業なども活用したサービス企画も両社で検討する。

 一方、テラスカイはセールスフォース分野で国内リーダーのポジションにあり、高度な技術力と豊富な導入実績を有している。NTTデータとの協業により、テラスカイのプレゼンスを高め、NTTデータの技術者のレベルアップにつなげたい考えだ。

 テラスカイ代表取締役社長の佐藤秀哉氏は、「NTTデータ様の幅広い顧客層に対して、私どもの技術力がお役に立てるのではないか。セールスフォースの導入だけでなく運用、CoE(Center of Excellence)構築支援のノウハウも、お客様のDX戦略の一助になると思う」と期待を寄せる。

共同サービス企画やグローバル展開も視野に

 NTTデータとテラスカイは、金融機関向けなどの共同サービス企画や、AI活用サービスの企画を進める。深刻化するIT人材不足への対応として、両社で人材獲得・育成にも取り組む方針だ。

 「NTTデータグループはこれまでセールスフォースの資格者数は6位、テラスカイ社は2位でしたの資格数を持っている。この両者が協業することで、日本では1位の資格数を持つことになり、これも大きな目的の1つだ」と冨安氏は言う。

 [画像クリックで拡大]

 グローバル展開も視野に入れており、NTTデータのグローバルネットワークとテラスカイのアジア・パシフィック地域の提携先を活かし、特に成長著しい東南アジア市場でのビジネス協業を狙う。

 両社のケイパビリティを掛け合わせ、セールスフォース分野における国内ナンバー1のポジション確立を目指す資本業務提携となる。

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この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在は、EnterpriseZineをメインにした取材編集活動、フリーランスとして企業のWeb記事作成、企業出版の支援などもおこなっている。 ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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