Netskopeは米国時間7月18日、Netskope Oneと、OpenAIのChatGPT Enterprise Compliance APIとの統合を発表した。
この統合により、生成AIアプリケーションを使用する企業組織のセキュリティおよびコンプライアンスを補強するAPIコントロールが提供されるようになるという。Netskope Oneプラットフォームはアプリケーションの可視化、強力なポリシー施行、高度なデータセキュリティ、包括的なセキュリティポスチャ管理など、強化されたセキュリティ機能を組織に提供するとしている。
Netskopeの最近のレポートによれば、生成AIアプリケーションのユーザー使用率は昨年と比べて3倍以上に増加しており、AIの導入が急増している今、企業はデータ保護戦略を再評価すべきである、と警告。生成AIユーザー1人当たりの平均アクティビティ量も2倍に増加しているという。
Netskopeのグローバルパートナーエコシステム担当シニアバイスプレジデントであるアンディ・ホロウィッツ(Andy Horwitz)氏は、次のように述べている。
「Netskope OneプラットフォームとOpenAIの先進的な機能を備えたChatGPT Enterpriseを統合することによって、Netskopeは生成AIツールを採用する企業の皆さまに包括的なセキュリティソリューションを提供し続けます。今回の統合は、AIの導入が加速する中で、機密データの管理とコンプライアンスへの対応に必要なツールを企業に提供する、という私たちのコミットメントを強化するものです」
NetskopeとChatGPT Enterpriseの統合による主な利点は以下のとおり。
- コンプライアンス遵守:50以上のコンプライアンスのテンプレートと3,000以上のデータ識別子によって、企業は機密データに関するデータ漏えい防止(DLP)およびコンプライアンスポリシーの施行を強化し、GDPR、HIPAA、GLBAなどの企業コンプライアンスへの対応をサポートできる
- 高度な検知と機密データの保護:帯域外の可視化と制御によって、個人情報(PII)や知的財産(IP)などの機密情報の保護を支援。また、継続的なデータスキャンによって機密データの漏えいをほぼリアルタイムで特定し、対応することができるほか、ユーザーは機械学習(ML)や光学式文字認識(OCR)などの高度で正確なDLP技術を活用し、通常では識別が困難な機密情報も見つけることが可能
- 脅威からの保護:マルウェア検出のためのMLモデルは、従来のシグネチャやヒューリスティクスの手法、サンドボックス技術を補完し、ほぼリアルタイムで潜在的な脅威を特定することで、さらなるリスク修正を行う
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