CCCは、月間のトランザクション件数が1億件にも及ぶ国内最大級のポイントサービス「Tポイント」を運営している。「Tポイント」は、TSUTAYA、ファミリーマート、ブックオフ、ENEOS、ガスト、カメラのキタムラなど、さまざまな業種にわたる62社の提携先の約30,000店舗(2009年10月末現在)でポイントを取得・利用できるサービス。「Tポイント」が使えるTカードの会員数は、提携先店舗でのカード発行や各社のポイントシステムとの統合が進んだ2007年頃から増加を続け、2009年10月末現在、3,365万人に達した。
CCCでは、こうした会員数とトランザクションの急増にともない社会インフラとして通用する信頼性を備えたシステムへ移行するため、2008年6月、新ポイントシステム「MIPS (MIssion critical Point System:ミッション・クリティカル・ポイントシステム)」の構築プロジェクトを立ち上げた。。
新ポイントシステムでは、高い信頼性と安全性、24時間365日のリアルタイムサービス、新たなビジネス展開に向けた拡張性を重視し、データベース構造やサービス機能の全面的な見直しとオラクルの最新テクノロジーである「Oracle Database 11g」、「Oracle Real Application Clusters」、「Oracle WebLogic Server」を採用。旧システムよりも少ないサーバー数とCPU数でありながら、2倍の性能をもつシステムとなったという。
また、CCCはサブシステムとして構築したリコメンド・システムや分析システムの活用も開始。これはたとえば、ファミリーマートでTカードを使った会員が、TSUTAYAを最近利用していないようであれば、その割引券をレシートに印刷するといったサービスだ。
日本オラクルによれば、新ポイントシステムの全面刷新においては、Tポイントシステムを利用する提携先企業への影響にも配慮しながら導入を進めたという。提携先には全国展開する企業も多く、システム停止は最小限に抑え、やむをえずシステムを止める場合は事前の周知を徹底。また、提携先企業の使いやすさを考慮して、インタフェースは旧システムの仕様を継続しているという。