調査は、システムインテグレーター、ソフトウェアベンダー、ユーザー企業に対して、直接面談、社内蓄積データ、文献調査、アンケート調査を併用して行われた。
調査の結果、矢野経済研究所では、クラウドコンピューティングは、新しいIT市場として、2010年以降の成長が見込まれると見ている。具体的な市場規模は2009年時点では1,406億円だが、2012年には約3倍の規模となる4,106億円、2015年には5倍以上となる7,438億円に達すると予測している。
また、現時点では、クラウドコンピューティングとして提供されているサービスは、外資系大手企業のSaaSなど、アプリケーションサービスが主体となっているが、009年から2010年にかけて、多くのITベンダーが各社のデータセンタにクラウド基盤を構築し、プラットフォームサービスやインテグレーションサービスなどの事業に着手しているとのこと。
これらの結果を受け、矢野経済研究所では、2010年以降は、事業者のデータセンタで特定企業向けのシステムを運用する「プライベートクラウド」や、クラウドプラットフォームに関わるシステム開発やシステム連携を行う「クラウドインテグレーション」といった新しいタイプのITサービスが発生し、クラウドコンピューティング市場の中心を担うことになると見ている。
【関連URL】
・クラウドコンピューティング市場に関する調査結果2009(矢野経済研究所)
http://www.yano.co.jp/press/press.php/000569