2025年1月22日、シスコシステムズは、2025年度の事業戦略発表会を開催した。
米Cisco Systemsが昨年12月に創業40周年を迎える中、シスコシステムズは昨年の事業戦略として「セキュリティ」「サステナビリティ」「AI」の3分野に注力しながら、サブスクリプションビジネスへの転換などを掲げていた。2024年度には、「Cisco Security Summit Tokyo」「WebexOne Japan」「Cisco Sustainability Summit」の開催をはじめ、広島で開催された「平和のためのAI倫理」式典への登壇、AIガバナンス協会にも参画している。「ネットワークカンパニーという印象が強い中、ようやくセキュリティカンパニーとしても認知されてきた」と同社 代表執行役員社長 濱田義之氏。また、昨年11月にはWi-Fi 7対応製品を発表するなど、ネットワーク領域にも引き続き注力していくとする。
下図のように昨年掲げた3つの注力領域は継承しつつ、特にAI領域への投資を拡大。Robust Intelligenceを買収したことから、本年1月15日には「Cisco AI Defence」を発表しており、3月1日から米国と日本にて先行リリースされる予定だ。セキュリティとサステナビリティへの取り組みを継続する中、昨年3月に買収を完了したSplunkを組み込んだプラットフォーム戦略にも注力するという。
Splunkの日本法人は12年目を迎えており、Ciscoによる買収後は「Splunk Enterprise Security」と「Cisco Talos」の統合、Splunk SIEMとCisco XDRとの相互補完などを実施。「シスコと統合することでイノベーションが加速している。日本国内におけるMicrosoft Azure上でのサービス提供、ISMAPへの登録完了など、日本市場にもコミットしていく」とSplunk Services Japan 日本法人 社長執行役員 野村健氏は話す。今後、ワークロードベースでの課金モデルの提供、新たなパートナープログラムの導入なども予定しているという。
最後に濱田氏は、下図を示してセキュリティビジネスの倍増にも言及すると、「AI時代において、すべてをセキュアにつないで成長に寄与していきたい」と締めくくった。
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