Veeam Software(以下、Veeam)は、Microsoft Sentinel(以下、Sentinel)向けの新しい「Veeam App for Microsoft Sentinel」を提供開始した。
同ソリューションは、「Veeam Data Platform」と連携し、組織がサイバー脅威やバックアップ異常をシームレスに検知・調査・対応できるようにすることで、SOC(セキュリティオペレーションセンター)全体でデータレジリエンスと運用効率を実現するとしている。
サイバー攻撃がバックアップ環境を標的にするケースが増加する中、多くのSOCがセキュリティ態勢において可視性に重大なギャップを抱えており、バックアップが脅威にさらされているという。Veeam App for Microsoft Sentinelは、バックアップインテリジェンスをSOCに直接取り込むことでこのギャップを埋め、ITチームとセキュリティチームがリアルタイムで連携し、脅威をより早期に検知し、迅速かつ協調して対応できるようにするとのことだ。
Veeam App for Microsoft Sentinelは、Veeam Data Platformと、SIEMを含むSentinelプラットフォームとの統合を実現し、重要なバックアップ、脅威、ランサムウェアのインテリジェンスをセキュリティワークフローの中核に組み込むという。セキュリティチームは、Veeamの「Recon Scanner」が検知した攻撃者の戦術・技術・手順(TTPs)を含むバックアップイベントを、他のセキュリティシグナルとともに監視・調査可能とのことだ。また、双方向の自動化と柔軟な接続性により、インシデント情報の追加、リストアの開始、リカバリアクションの自動化をSentinel上から直接実行できるとしている。
Veeam App for Microsoft Sentinelの主な特徴
- 実用的なセキュリティインテリジェンス:Veeamの持つ300種類以上のバックアップおよびセキュリティイベント(ジョブ失敗、不審なアクティビティ、ランサムウェア検出、Recon Scannerの検知など)を取り込み、MITRE ATT&CKにマッピングすることで、脅威をプロアクティブに検知
- 自動対応:組み込まれたプレイブックと双方向APIにより、SOCチームはSentinel上から直接、リストアの開始やマルウェアスキャンの実行、修復ワークフローの起動が可能。対応の迅速化と手動作業の削減を実現
- 一元化された表示:Sentinelネイティブのダッシュボードで、脅威検知、リストアのアクティビティ、ジョブの健全性などのバックアップ、セキュリティデータをSOCの既存のシグナルとともに表示。この集約により、調査の迅速化とコンプライアンス態勢の強化に貢献
- ITとセキュリティの連携:SOC内でのITとセキュリティのワークフローを統合し、サイロを解消してインシデント対応を効率化。連携を深め、調査を迅速化し、ランサムウェア防御を強化
Veeam App for Microsoft Sentinelは、Veeam Data Platform AdvancedおよびPremiumのユーザーに対し、追加費用なしでMicrosoft MarketplaceおよびMicrosoft Sentinel Content Hubにて提供されるとのことだ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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