帝国データバンクは2026年9月18日、企業の借入金利引き上げによる影響度調査の結果を発表した。

日本銀行は9月17・18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.00%程度から0.25ポイント引き上げ、1.25%程度で推移するよう促すことを決定した。引き上げは2026年6月会合以来3ヵ月ぶりで、1995年以来およそ31年ぶりの高い水準となる。市場連動型の貸出金利や短期プライムレート、住宅ローン金利の上昇など「金利ある世界」への移行が進み、企業の資金調達面での影響が拡大する公算が大きいという。
調査は、2025年度(2025年4月~26年3月)に決算を迎え、長短借入金を含む有利子負債を有する約16万8,000社を対象としたもの。決算期末のデータに基づくため、期末以降の返済・借り換え、追加借り入れによる有利子負債の増減は考慮していない。
2026年末までに借入金利が現在から0.50%上昇した場合、利息負担は1社当たり平均で年92万円、経常利益の押し下げ幅は3.8%に拡大し、赤字転落企業は約5,500社・3.3%となる。1.00%程度の上昇では、利息負担は年185万8,000円、押し下げ幅は7.7%、約1万社・6.2%が新たに赤字に転じる可能性がある。
業種別では「不動産業」の影響が最も大きく、0.25%上昇時の利息負担は1社当たり年約230万円増、経常利益ベースで平均5.4%の押し下げとなり、3.6%の企業が赤字に転落する。最も負担が小さいのは「建設業」で、年16万円増、経常利益では1.4%減だった。
2025年度の企業の平均借入金利(9月時点集計値)は1.34%で、前年度(1.20%)を上回り、2019年度以来6年ぶりに1.3%台での推移となる見通し。低金利のコロナ融資の借り換えや返済の進展、長期金利の上昇が背景にある。
一方、赤字転落企業の割合は2025年1月調査時の試算に比べ0.2ポイント低下する見通しで、価格転嫁の進展による収益力の改善や、現預金を多く保有する企業での預金利息収入の増加により、金利上昇への対応力が高まる動きもうかがえる。ただし、借入金で資金繰りを補填してきた中小企業では負担増が重く、業況が苦しい企業や借入過多の企業には早期の軌道修正が求められるとのことだ。
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