この大規模インフラ基盤は、Open Compute Project(OCP)の仕様に基づいた製品を中核として、1,200台のサーバと120ペタバイトのストレージで構成されており、2016年の本格稼働に向けてYJ Americaと準備を進めているという。CTCは、OCP仕様のサーバ、ストレージ、ラック、電源装置などの製品販売から構築、保守サポートまでをトータルで提供している。
Yahoo! JAPANでは、経営方針の中で持続的な成長を実現するための柱となる事業として、広告、eコマース、決済・金融の3つを掲げて、ビッグデータ活用によるターゲティング精度の向上、パーソナライズ化の促進に向け、技術・設備への投資を行っている。
ビッグデータ活用に必要となる処理能力は増加傾向にあり、設備投資額の伸びを抑制するため、Yahoo! JAPANは2015年4月に米国データセンターを稼働させ、電気料金のコスト削減を実現したが、次の課題はインフラ面での技術開発によるコスト削減だったという。
OCPは、米Facebook社が2011年に開始した大規模データセンターに最適なハードウェアを設計・提供するためのプロジェクト。CTCは、Facebook社をはじめとした「ウェブスケール」と呼ばれる大規模なITインフラを運用する事業者と共同で、Yahoo! JAPANへの導入前の技術検討および検証支援を行った。
Yahoo! JAPANとCTCは、OCP仕様のサーバ、ストレージなどの製造を行うODM(Original Design Manufacturer)各社や関連ベンダーと協力し、ウェブスケールと同等の競争力のある機器調達を実現しているという。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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