Webサイトに大量のパケットを送信してサービス停止に追い込むDDoS攻撃は、企業にとって深刻な脅威となりつつあるという。大規模なDDoS攻撃に対抗できるハードウェアを自前で用意するには多大なコストを要するため、これまでは通信事業者やISPが設備を用意し、企業に対してDDoS攻撃の対策サービスを提供する形態が主流だったが、攻撃手法の多様化に伴い、自社で製品・サービスを導入する企業が増えつつあるという。
国内DDoS対策市場の2015年度の売上金額は約27億円、前年度比42.2%増と大幅な伸びとなった。市場に新たに参入するベンダーが増えつつあることもあり、2016年度も同43.6%増と引き続き大きな伸びが予想されている。同市場のCAGR(2015~2020年度)は22.4%の高い伸びを予想している。
DDoS対策市場をアプライアンスとSaaSの提供形態別で比較すると、2015年度はアプライアンス市場が前年度比31.3%増に対し、SaaS市場はほぼ倍増の急速な伸びを示した。アプライアンスでの導入も大きな伸びを示しているが、それ以上にSaaSでの導入が進んでいる。主要ベンダーがSaaSでの提供を強化していることが背景にあり、2016年度もSaaS市場の大幅な拡大が見込まれ、SaaSのシェアがさらに高まると予測している。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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